
「着る枕」「不審者パーカー」――。ワークマンが、思わずどんな商品なのか確かめたくなるような名前の商品を相次いで展開している。
同社が展開する作業服を扱わない業態「Workman Colors」では、2026年秋冬のレディース向け新作として「着る枕」こと「ネックピロートラベルジャケット」(2990円)を発売する。「ブラック」「グレー」「グレージュ」の3色展開で、4万点の販売目標を掲げる。
ジャケットの胸ポケットにエアチューブが付いており、そこから息を吹き込むと、フードの首元に内蔵されたエアバッグが膨らみ、ネックピローとして使える。飛行機や新幹線での移動中、仕事の合間の休憩などに、わざわざネックピローを用意しなくても、着ているジャケットの首元を膨らませて休める。
「着るサウナ」こと「サーキュレーションウォームジャケット」(レディース、3990円)も展開する。アウタージャケットとインナージャケットの2つがセットになった商品で、アウターの裏地には熱伝導率の高いアルミ加工を施して保温性を高めた。運動時に着用すると汗をかきやすくなることから「着るサウナ」というキーワードで売り出す。
一方、インナーは吸汗速乾仕様とし、汗をかいても快適に過ごせるようにした。ワークマンが防寒着で培ってきた技術を応用したもので、運動時だけでなく、普段の防寒着としても着用できる。
このほか、「履くだけ骨盤ケア」として「ウェルネスサポートパンツ」「ウェルネスデロードパンツ」(レディース、2500円)も発売する。通常のズボンと同じように着用でき、ウエスト部分に内蔵したゴムベルトで腰をサポートする。普段着として使いやすいよう、外から見たデザインを変えずに機能を加えた。
●ワークマンが商品開発で意識していること
ワークマンはレディース商品の開発で、既存の服に「実はあったらうれしい」機能を加えることで他社との差別化を図っている。ジャケットにネックピローを備えたり、ズボンに腰を支えるゴムベルトを付けたりするなど、特徴的な商品を展開している。
トップスにもポケットを付けたり、物が落ちないようファスナーを付けたりするなど、日常生活で感じる小さな不便にも目を向けて開発を進めている。
こうした特徴を消費者に伝えるために重視しているのが、「分かりやすい言葉」だ。ワークマンの担当者は「お客さまに刺さりやすかったり、インフルエンサーさんが紹介しやすかったりする言葉で伝えるようにしている」と話す。
商品の機能を直感的に伝え、利用シーンをイメージしやすくするだけでなく、インフルエンサーなどにも同じ言葉で紹介してもらうことで、SNSで話題になりやすくする狙いもある。そのため、「着る〇〇」といったキーワードを積極的に打ち出しているという。
消費者の間で、商品の特徴を端的に表す呼び方が生まれ、話題になった例もある。「クールUVサンシェードパーカー EX+」(2300円)は、フード部分のファスナーを上まで閉めると顔全体を覆える仕様から、SNSを中心に「不審者パーカー」と呼ばれるようになった。
もともとは農作業など屋外での使用を想定し、虫や日差しを防ぐために「全て閉められる」仕様にした商品だった。しかし、実際には一般客にも購入が広がり「不審者のように見える」とSNSで話題になった。2025年夏には2万6000点が即完売し、製造数を大幅に増やした2026年夏には、15万着を販売した。

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