養殖であっても日本産のウナギは高級食材だ。 「今日はウナギが食べたい」と思っても、値札を見てため息をつく。結局、手頃な中国産を手に取りながら「安いけど、ちょっと不安だな」と心の中でつぶやく。 しかし、同じアジア圏である台湾産のウナギなら、安心して食べられる気がする――そんな期待が現実になりつつある。

台湾の農業部はこのほど、バーベキュー文化が根付く中秋節(今年は9月25日)に向けて、台湾産のウナギ、ティラピア、ハタなどの水産品をPRする記者会見を開いた。 魚介類は良質なたんぱく質を含み、肉類より脂肪が少なく、カロリーも控えめ。健康志向の高まりとともに、台湾産水産物の注目度が上がっている。

台湾では年間3000~5000トンのウナギが生産されている。多くは日本に輸出されているというが、一般の消費者が「台湾産」と明記された商品を目にする機会は少ない。 もしかすると、「一つの中国」政策の影響で、台湾産が“中国産”として扱われている可能性もある。 また、輸出先が日本全国に均等に広がっているわけではなく、一部地域に集中しているとも考えられる。

台湾農業部は今後、日本全土への安定供給を目指すとともに、中東やEUなど新市場への展開も計画している。 マーケティング戦略を強化し、台湾ブランドとしての信頼を確立しようとしているのだ。

日本ではウナギといえば、かば焼きにしてうな丼やうな重にするのが定番。 だが、白焼きにしてわさび醤油で味わうのも格別だ。 中国産との差別化を図るなら、白焼きパッケージに「かば焼き用のたれ」を添付するなど、台湾産ならではの上品な売り方も面白い。

ティラピアは日本では「イズミダイ」として知られ、ハタも高級白身魚として人気がある。 台湾はすでにバナナやパイナップルで日本市場に確固たるルートを築いており、「台湾産=おいしい」という信頼がある。 その流れをウナギにも広げることができれば、食卓に新しい選択肢が生まれるだろう。

淡白で上品な味わいの台湾産ウナギ――ぜひ一度、食べてみたい。 そして、日本の食卓に「台湾の味」が広がる日を楽しみにしたい。

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