中国メディアの毎日経済網は18日、中国屈指の油田である勝利油田が原油価格の低迷に直撃され、経営が非常に厳しい状態と報じた。

 勝利油田は山東省東営市に主な油井が分布する油田だ。黒龍江省の大慶油田に続く、中国で2番目の大油田として、1964年に本格的採掘が始まった。現在は中国石油化工股フェン有限公司系列の、勝利油田有限公司が経営している。

 問題は、世界的な原油安で、勝利油田を含む中国国内油田の「高コスト」性が、強く浮き出ることになってしまったことだ。2014年までは黒字を計上していた勝利油田も、2015年には92億元の赤字に転落してしまった。2016年になっても原油価格は予想を下回る水準で推移しており、勝利油田は1月だけで、29億元の赤字を出したという。

 そのため勝利油田では、域内の油田4カ所で操業の一時停止を実施した。閉鎖も視野にあるという。勝利油田上層部の1人は「市場は厳寒期だ。このままでは(勝利油田は)凍死してしまう」と話したという。

 2016年2月現在、原油の国際価格はおおむね1バレル=30ドルを中心に上下している。中国国内の油田の採算ラインは1バレル=40ドル程度とされる。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:123RF。勝利油田)

中国屈指の「勝利油田」が「瀕死の大敗北」状態