名作『テニスの王子様』。今回は、作品に登場する個性的なキャラ達の中でも、特に化物揃いの立海大付属中部長、神の子「幸村精市」の魅力についてご紹介いたします。


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幸村精市とは?(テニスの王子様シリーズ)
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【※一部、ネタバレの内容を含む可能性が御座います。ご注意下さい。】


■圧倒的な強さ

 『テニスの王子様』では、決勝戦の最後の相手として主人公「リョーマ」の前に立ちはだかります。王者立海の部長という事で、どれだけ人外な技が繰り出されるのか?とワクワクしながら読み進めたものですが、実は彼自身は必殺技と呼べるような得意なショットは持っていません。しかし“返せない球はない”という彼は、「ボールは消えたりなどしない!」「ボールは分身などしない・・・常に一つだよ」と、テニスとしては至極真当な事を言い放ち、『テニスの王子様』のテニスをすべて否定したようなセリフで読者を驚かせました。そして、今までのテニスを全否定し、リョーマの前に立ちはだかる熱い展開・圧倒的な強さを見せつけたのです。

■五感を奪う

 そんな「幸村精市」に対しリョーマもくらいつき、幸村にじわじわと追いつこうとしますが、そこでリョーマに異変が・・・。いつの間にかリョーマは血が出ている事にも気づかず目も見えなくなり、徐々に体の感覚「五感」が奪われている事に気付くのです。そう、幸村のテニスはその“隙のなさ”から、相手プレイヤーに対して“何をしても打ち返されるイメージ”が脳裏に焼きつき五感が奪われ、最後にはプレーをするのも嫌・・・という心境に陥らせるのです。やはり、彼もただテニスをするだけではありませんでした。相手を負かすだけでなく、二度とテニスをしたくないと思わせるほどの幸村のテニス・・・。恐ろしすぎます。

■コート上での強さとのギャップ

 その強さの裏には、幸村の病気があります。関東大会目前にして幸村は“ギラン・バレー症候群”に酷似した免疫系の難病で入院していました。部長不在の立海大は健闘こそしますが、関東大会では惜しくも優勝を取り逃がします。そして、療養生活中に医者から「テニスが出来ないだろう」と言われた事により、彼は絶望の淵に立たされるのです。

 しかし、手術を経てリハビリをおこない、彼は全国大会のコートに立ちます。立海大は過去2年の間全国優勝を果たしており、今年だけ負けるなど許されません。入院中は儚い印象もありましたが、コート上では勝負にこだわり、時として部員の私情を無視した冷酷な指示を下す事もありました。そんなギャップもまた、彼が読者を惹きつけた要因のひとつではないでしょうか?

うっかりした一面も!?

 『新テニスの王子様』では、特訓の中に“ビーチで女をナンパする”という謎の訓練がありましたが、彼は華麗なセリフ回しで見事に美女をゲットしました・・・と思いきや、ナンパした女性は実は男だったという事でまさかの失敗・・・。今までの厳格だった印象とのギャップは、ついつい可愛く思えてしまいます。

■幸村の成長

 『新テニスの王子様』では、彼に試練が降りかかります。自分自身の力、五感を奪う「イップス」が彼の身に降りかかるのです。そして、「テニスとは何か?」という疑問にぶつかった幸村が一体どんな答えを出したのか?是非皆様自身の目で見て頂きたいと思います。

 まだまだ『新テニスの王子様』は終わらず、さらなる高みへと向かいます。「幸村精市」もまたさらに成長し、まだまだ予想の遥か上を行ってくれると思います。是非皆さんも応援して下さい。


【原稿作成時期の都合により、内容や表現が古い場合も御座いますがご了承下さい】


★記者:ゆーな(キャラペディア公式ライター)

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