日本を代表する名作『北斗の拳』。主人公「ケンシロウ」は、史上最強の殺人拳である「北斗神拳」伝承者です。舞台は核戦争後の地球であり、核戦争により文明は崩壊。飛び道具(武器)は弓矢程度の設定ですので、「北斗神拳」がいかに最強なのかも分かると思います。そんな中、「ケンシロウ」はどのような強大な敵に対しても、多くの場合その弱点を突く技を持っており、また、一度見た敵の技を再現出来るというチートっぷり。通常、ジャンプの作品は「努力・友情・勝利」の旗のもとに主人公が成長していくものですが、「ケンシロウ」の場合、“最初から最強”です。無敵の上に悪には容赦なく弱者に優しい彼の姿は、まさに「世紀末救世主」なのです。


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ケンシロウとは?(北斗の拳シリーズ)
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【※一部、ネタバレの内容を含む可能性が御座います。ご注意下さい。】


■圧倒的な強さと余裕

 強きをくじき弱きを助けるケンシロウ。しかし、力量が下の者に対して使う技はなかなか残忍なものです。相手の特性や攻撃法を逆用し、相手が自信を持っている点がかえって自身の死を招く・・・という、手の込んだ秘孔を突く事も少なくありません。

 たとえば、炎を吐く南斗龍神拳ドラゴンに対して用いた「烈火逆流拳」は、喉を詰まらせて炎を吐かせなくする技で、ドラゴンは自らの炎で爆死する事となりました。また、「北斗繰筋自在拳」は肉体を意のままに操る技ですが、これにより仲の悪かったKING配下の「ジャンク」と「バロン」は、自分達の意思とは無関係に体が勝手に抱き合い、締め付けながら死ぬはめに・・・。他にも、南斗双斬拳という“敵を挟んで短刀を素早く投げて段々間合いをつめる”技の使い手でである「ベジ」と「キジ」は、ケンシロウに「児鳩胸」という秘孔を突かれ、自身の目が遠近感を失った事に気付かずに短刀を投げた為、お互いの短刀が刺さって死亡・・・。わざわざこんな手間をかけずとも、破壊力のある秘孔「人中極」でも突いてしまえば3秒後には倒せるにも関わらず、わざわざ相手の技を逆用し、「そ、そんな?」と言わせるのを楽しみになぶっているのでは?とさえ思ってしまいます。まぁ、そんな余裕すらみせる圧倒的な強さは、間違いなく「ケンシロウ」の最大の魅力ではあるのですが。

■やはり魅力は声とセリフ

 ケンシロウの声優と言えばやはり神谷明さんの印象が強いと思います。彼はこの時期、「キン肉マン」「シティハンター」と人気アニメの主役を演じており大忙しでした。特にケンシロウの「あたたたた」は声が高くノドに負担がかかる役だったそうです。ちなみに、最後の「終わった!」という言葉を掛け声っぽくしたアドリブが、「あたたたた」の最後に来る「ほわたぁ」との事です。

■最後まで勝てなかったのは・・・

 多くの強敵(とも)との戦いで強くなっていく「ケンシロウ」をもってしても、どうしても勝てない相手がありました。それはアニメ初期の作画です。眉毛が焼き海苔のように太く、最初に見た時には目が点になったものです。その後、だんだん改善されていきますが、ラオウやトキといった主要キャラがきちんと描かれていた事を考えると、なかなか不遇な扱いとも言えます。北斗最強の男も創造主には勝てなかったようです・・・(今となってはそれもまた魅力のひとつ・・・?)。


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★記者:ルーデル(キャラペディア公式ライター)

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