会社にとって、社員はまさに財産。ただ給料を払うだけの存在ではなく、会社の血肉として活躍してもらう、貴重な人材だ。

それだけに、社員たちの体の心配をするのは経営者としては当然のことだろう。しかし、心配をするだけで、そこから一歩踏み出さない経営者もいるようだ。(文:松本ミゾレ)

カップ麺しか食べずに病気になったら困る」と言いつつ傍観する経営者

先日、はてな匿名ダイアリーに、「経営者だが、うちの社員達が昼にカップラーメンしか食べない」という投稿が寄せられた。気になる部分が幾つもあったので、少し紹介したい。

経営者だというこの投稿者は、従業員がカップ麺ばかり食べることに危機感を持っているようだ。たしかに、カップ麺だけを食べていると、栄養が偏るし、肥満の原因にもなってしまう。投稿者は、さらにこう付け加えている。

「そりゃ零細だからまあ安月給ではあるが、飯ぐらいまともなのを食ってほしい。何年か先に病気にでもなられたら、人員に余裕があるわけじゃないから困る。どうすればいいんだろうか」

本人にとっては、社員の健康は会社の円滑な運営にも直結する生命線。心配になってしまうのは無理もない。でも、この問題って、別にそこまで難しく考えることもないような気がする。

「なんで経費で弁当を出すというアイデアが浮かばないんだ?」

この投稿に対して、多数のコメントが寄せられている。「なるほどなぁ」と思える声も少なくないので、一部を紹介してみたい。

「零細で働いてた頃事務所炊飯器あったけどそれだけでも随分違うよ」
「なんで貴方が奢るとか、経費で弁当を支給するというアイデアが浮かばないんだろ?」
「福利構成の一環で一部食事代を負担してあげれば?」

と、こんな感じで、経営者側のちょっとした努力で、この問題をそもそも解決できるのではないかとする声が多かった。

社員がカップ麺ばかり食べるということは、恐らくこの投稿者の会社には、湯沸かし器ぐらいはあるのだろう。だとしたら、もう少し奮発して、炊飯器を設置しても悪くない。カップ麺ばかり食わせたくないなら、米も用意すればいいだけの話だ。

また、弁当を支給したり、食費を負担すれば良いのでは? とする意見もあった。零細ということで、毎日弁当を手配するのは大変かもしれないが、福利厚生費ということにすればいいだろう。会社にとっては節税にもなる。

社員を使い潰すことしか考えない経営者はいずれ自分の首を締めることになる!

どんなに零細で内情がカツカツでも、社員のことを本当に大事に思っているのなら、「あ~またカップ麺食べてるわ」と思うだけではいられないはず。

社員に口頭で「もっと体にいいものを食え」と指摘するだけでもまだ足りない。弁当があれば、社員はそれを食べるのだから、弁当を用意すればいいし、それが無理でも炊飯器と米ぐらい置けという話だ。

このところ、零細やベンチャー企業の経営者と話をする機会があるが、悲しいことに僕の出会う連中は、自分のことしか考えていない。社員には最低限の給与しか渡さず、それでいて競争を煽り、どれだけ低コストで使い潰すかを、本気で模索している。

幾ら言葉だけで社員の心配をしても意味はない。徐々に栄養バランスを崩していく一方の社員に手を差し伸べない経営者は、いずれ貴重な社員を失うことになるだろう。

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