やはり夏といえば、ホラーテイストのアニメが見たいところ。ホラーアニメといえば、田舎の村を舞台にした『ひぐらしのなく頃に』などが有名ですが、他にも夏にぴったりのホラー作品は数多くあります。今回は、その中からおすすめの7本をピックアップしてみました。

●『パーフェクト ブルー』

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1997年に公開された劇場用アニメ。アイドルから女優へと転身した主人公の霧越未麻が、過激な女優の仕事をこなす中で次第に精神を病んでいきます。さらに彼女の周囲に次々と奇妙な事件が起こり始め、翻弄(ほんろう)されていき……というサイコホラーな内容です。『千年女優』『パプリカ』などを手掛けた、故・今敏監督の作品で、現実味あふれる映像や設定、また絶妙な伏線など高い完成度を誇ります。精神面を的確にえぐられる内容なので、見終わってぐったりしてしまう人も多いでしょう。

●『Another』

綾辻行人氏の同名小説を原作に、2012年に放送されたテレビアニメ。田舎の中学に転校してきた少年が、クラスメートが次々に怪死していく恐ろしい現象に巻き込まれ、なんとか死の連鎖を止めようと奔走する物語です。呪いにも似た現象に巻き込まれるホラーであり、その現象の謎を解くミステリーでもあるなど、非常に見応えがある作品です。また、クラスメートや関係者が次々に怪死していく様が実に凄惨(せいさん)であることも有名です。

●『コープスパーティー Tortured Souls -暴虐された魂の呪叫-』

1996年にリリースされたPC用ゲームを原作とするアニメ。2013年に全4話のOVAが発売されました。見知らぬボロボロの学校を舞台に、少年少女がさまざまな怪奇現象に襲われる物語なのですが、その描写がとにかく過激です。OVAということもあり、上で紹介した『Another』以上の凄惨な死の描写が展開されます。それはもはや「グロ注意」のタグが必要なレベル。思わず目を背けてしまうほどです。

●『屍鬼』

原作は小野不由美氏の同名小説で、2010年にフジテレビ系列ノイタミナ枠で放送されました。人口1,300人ほどの田舎の小さな村で、村人が相次いで死亡。村に住む医者・尾崎敏夫は一連の死の不信感を抱き、独自に調査を始める……という粗筋。閉鎖された田舎で起こる奇妙な事件を、敏夫だけでなく別の人物の視点からも描いており、それが事件の異常性をより引き立てます。「底知れぬ怖さ」を感じることのできる作品といえます。

●『ゴーストハント


『屍鬼』と同じく、小野不由美氏による小説『悪霊シリーズ』を原作としたアニメで、2006年に放送されました。心霊現象の調査事務所でアルバイトをすることになった女子高生が、事務所に所属する霊能力者と共に、怪奇現象事件を解決するミステリーホラー。ただ怖いだけでなく、個性豊かな霊能力者面々が一歩ずつ謎を解決していく過程も楽しめます。また、イケメンが多数登場するため、女性人気も高い作品です。

●『闇芝居』

日本各地の都市伝説にまつわる物語を、紙芝居タッチのCGで見せるアニメ。2013年に放送され、2014年には2期、そして2016年には3期が放送されました。物語の内容は生徒をロッカーの中に引き込む霊や天井に張り付いた老婆の霊など実にさまざま。紙芝居の絵も独特のタッチで描かれており、その絵が物語の怖さ、奇妙さに拍車を掛けます。清水崇氏など、ホラー映画を手掛けた映画監督が参加している点にも注目です。

●『KAKURENBO』

2005年に発売されたOVAです。「カクレンボ」という子どもだけが参加できる秘密の遊びが行われている荒廃した都市が舞台。主人公のヒコラは、行方不明になった妹を捜すためにカクレンボに参加しますが、そこで恐ろしい事実を知ることになる……というストーリー。CGで描かれた映像は美しく、また異形の者に追われる臨場感も抜群です。短い作品なので描ききれていない部分はありますが、ゾクッとなるシーンも多く、夏におすすめのホラーです。

数多くあるホラーアニメの中から、この夏におすすめしたい7本をご紹介しました。この中では、『闇芝居』は1話5分と短い時間でも楽しめますし、都市伝説を知ることができるのでおすすめですよ。ぜひこれらの作品を見て、夏の暑さを振り払ってみてください。

(中田ボンベ@dcp)