9月3日(土)から109シネマズで限定ロードショーされるドイツのフルCG長編アニメ映画「みつばちマーヤの大冒険」の日本語吹替版で、生まれたばかりの好奇心旺盛なみつばちのマーヤを演じる春名風花。
子役時代からさまざまな作品に出演してきた春名が、マーヤとして新たな一面を見せると話題になっている今作。そんな春名にマーヤを演じる難しさから、見どころ、お気に入りのシーンまで、ここでしか聞けない本音に迫った。
――原作を読んだことありますか?
題名だけは聞いたことがあったのですが、今回マーヤを演じることが決まってから、いろいろ調べて、ドイツで生まれた話だということを知りました。
――今回、最新のフルCGで新たにアニメ化されましたが、いかがでしたか?
ドイツ版の映像を見た時に“画”がめちゃくちゃきれいだなと思いました。草花の色もすごく美しいんです。それと、マーヤが絶妙のバランスでかわいくて(笑)。
「蜂って、こんなにかわいいの?」って、びっくりしました。他の昆虫たちも表情がイキイキしているんですよ。ぼくは日本語版のマーヤを演じているんですけど、ドイツ版の声の方はお芝居が上手で声もかわいらしくて。言葉は分からなくても楽しめました!
――マーヤを演じると決まってから、役作りで準備をしたことはありますか?
最初は、飛びました!
――「飛んだ」というのは?
蜂を演じるって聞いた時に「しまった、飛んだことがない」って思ったんです。これまでも自分が体験していないものは、まず実践してみようというのが役作りの基本というか心掛けていたことだったので。
飛ぶ感覚を味わってみたいなと思って。1人で遊園地に行ってジェットコースターに乗りました。空を飛んでいる時のマーヤは本当に楽しそうなんです。だから、ぼくもジェットコースターを楽しもうと、ずっと笑いながら乗っていました。
周りの人たちにバレないように笑っていたつもりだったんですけど、気付かれちゃったかもしれません(笑)
――マーヤというキャラクターについて、どんなふうに感じましたか?
自分と共通点が多いなと思いました。マーヤのように、知らない人に「これはどうなの?」って気軽に声を掛けることはできませんが、何事にも疑問を持つところは似ているかな。
他の人と感じ方や意見が違ったとしても、自分はこう思うって先入観や偏見を持たずにしっかりと考えられる。マーヤはそれを自然体でやっているところがすごいし、ぼくもそうありたいと思っているので、役作りに関しては無理なくスッと入れたような気がします。
――どんなところが大変でしたか?
マーヤは笑うシーンが多いのですが、普段とは違う笑い方が難しかったです。日本人は割と控えめに笑うんですけど、海外でははっきりとした笑い方をして、笑いの表現が豊かです。声の高低差、幅の広さに苦労しました。
――マーヤの親友・ウィリーを演じる野沢雅子さんとの共演はいかがでしたか?
野沢さんは大先輩なので、お会いするまでは緊張していました。でも、笑顔がすてきな方で、アフレコ現場でも周りを和ませてくださり、とても居心地の良い雰囲気を作っていただいて、それがすごくうれしくて。
収録中もずっとウィリーとしてそばにいてくださったので、ぼくはマーヤとしているだけで良かったんです。野沢さんのおかげでリラックスして臨めました。
――お気に入りのシーンはありますか?
全部です!って言いたいぐらいどれも大好きです。マーヤが初めて草原を見た時、ふんころがしのふんにつぶされて「オエ~っ」ってなるシーンとか、どれもお気に入りですね。中でも、マーヤが泣く場面は印象的で、マーヤの強さともろさが同時に分かるんです。
体育座りをしてひっそり泣いている姿が切な過ぎて、ぼくも泣きそうになりました。
――これまでも、声優としていろいろなキャラクターを演じていますが、この仕事の魅力は?
小さい頃からお芝居をする人になりたくて、その中でも特に声優という仕事に興味がありました。外見や年齢、性別にとらわれず、自分とは全く違う人生を生きられる。すごく魅力的な仕事だなと思いました。地球外生命体、犬、そして蜂(笑)、声だけで何でも演じられるところが魅力です。
――声優の仕事を続けていく上で、心掛けていることはありますか?
ぼくは現場で学ぶことが一番だと思っています。先輩方の演技を間近で見て、感じて。あとは、街を歩いている人を観察したり、舞台を見たり。自分だったらどんなふうにせりふを言うのか、あのシーンではどう演じるのか、常に考えることが大事だと思っています。アニメや漫画、小説、本もたくさん読んで感性を磨いています!
――漫画、アニメで特に好きな作品は何ですか?
演技に興味を持つきっかけとなった漫画は「ガラスの仮面」です。北島マヤのお芝居に懸ける情熱にすごく引かれました。アニメは「少女革命ウテナ」「ローゼンメイデン」「パタリロ!」が好きです!
――今後の目標をお聞かせください。
声優を軸に、ドラマや舞台など、お芝居にも積極的に取り組んでいきたいですし、常に何かを表現するお仕事ができたらいいなと思っています!
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