先日話題となった、"世界一悲しいホッキョクグマ"のピッツア。中国のショッピングモールで飼育されているピッツアは、本来この動物が生息する氷点下の世界とは正反対の"暑い夏"の環境にさらされていた。


ピッツアのいる水族館の展示スペースの気温は、ホッキョクグマに適したものではない。40平方メートルという狭いスペースに捕らわれ、ピッツアは孤独に過ごしている。買い物客の中にはピッツアの"クオリティ・オブ・ライフ(生活の質)"について心配する人もいたが、ピッツアとの自撮り写真を撮るため、ポーズを決めるだけの人も多かった。

ピッツアの飼育環境の改善のため、動物保護団体『アニマルズ・アジア』は水族館の閉鎖を求め、50万人以上の署名が集まった。

英国の『ヨークシャー野生動物公園』もまた、ピッツアを飼育する広州のグランビュー水族館に対し、ホッキョクグマが住むのに適した施設にピッツアを移すよう依頼している。

「グランビュー水族館にとって良かったのは、今回過ちを正すチャンスを得たことです」と、『アニマルズ・アジア』の動物福祉ディレクター、デイブ・ニールさんはそう語る。

ピッツアの引き取りも申し出ていたヨークシャー野生動物公園に対し、グランビュー水族館は20日、ピッツアを譲渡しないと伝えたそうだ。

「ヨークシャー野生動物公園からの申し出を受け、ピッツアに幸せな余生を送らせてやって欲しいです。グランビュー水族館の悪い評判を払拭し、名誉を挽回するチャンスでもありますから」。ニールさんはそう願っている。



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