米国で先日、幼稚園に通う6歳の女児に手錠をかける一件が起き、大きな波紋を広げている。この女児はほかの園児に乱暴を働いたとして園長室に連れて行かれたところ、園長室でも物を投げるなどして暴れ続けたため、幼稚園側が警察に通報。すると、駆けつけた警察官にも抵抗した女児は手錠をかけられ、警察署へ連行されてしまった。

米放送局CBS系列WMAZ-TVやABCなどによると、この一件は4月13日ジョージア州ミリッジビルにある幼稚園で発生。6歳の女児が2人の園児に暴力をふるったほか、先生の机にあった物を周囲に投げるなど、興奮状態になった。そこで先生は女児を諌めるために園長室へ連れていこうとしたという。ところが興奮の収まらない女児は「園長室に入るのを拒み、叫びながら廊下を走り回った」とされ、先生たちも対応に相当手こずっていたようだ。

そして、ついに園長室へ入れられた女児だったが、興奮はさらにエスカレート。壁のポスターを破ったほか、シュレッダーを投げて「窓ガラスを割ろうとした」など、伝えられる行動内容を聞けば、まるで中学生高校生不良少年のよう。さらに備品をひっくり返して「園長の足にけがを負わせた」など行動は激しさを増し、先生たちでは対応が無理と判断した幼稚園側が警察に通報する事態となった。

ところが、駆けつけた警察官も女児を落ち着かせることに失敗。警察官に対しても「反抗して叩く」という反応も見せた女児は、逃げようとして「ドアノブに噛みつく」など、大人しくなる兆候は見られなかったそうだ。そのため、警察は母親の助けを得ようと連絡を試みたものの、タイミングが悪く何度かけても「繋がらない」状況。万策が尽きた警察官は、結局「彼女とほかの園児の安全確保」を理由に女児に手錠をかけると、警察署へ連行した。

今回の連行について、警察は女児が「暴行と器物損壊の罪を犯したため」行ったと説明。また手錠をかけたことについては「パトカーで警察署へ連行する際には誰に対しても行っており、規則上、年齢は関係ない」としている。

ただし6歳の子どもに対して起訴はできないため、連行された女児は警察署で手錠を解かれると拘置所などに入れられることはなく、「会議室で飲み物を与えられ」(米ラジオKABCより)親の迎えを待つ状態に置かれたそうだ。その後、叔母にようやく連絡がつき、女児は引き取られたとされている。

この騒ぎが原因で女児は幼稚園から、今年度中となる8月までの出席停止措置も受けたそうだが、納得がいかないのは女児の家族。叔母は「確かに彼女が無作法な行動をしたかもしれない」としながらも、「手錠をかけられ、警察署まで連れて行かれなくてはならなかったのか」と警察の対応を批判する。

また、母親は「最初に警察を呼ぶ? 幼稚園はほかに方法がなかったの?」(WMAZ-TVより)、「先生やカウンセラーは何のためにいるの?」(KABCより)と、幼稚園側の対応に疑問を抱いているようだ。

未熟な子どもたちをどう躾けていくのか、両親と学校のぶつかり合いは日本でもよく聞かれる話。しかし共に責任を持って育てていく役目を担っている以上、互いの行動で揉める前に、子どもを立派に育て上げるために何が出来るのか、しっかり大人たちが考え、対応して欲しいところだ。