ある人にとっては「悪」でしかなくとも、ある人にとっては「善」に、あるいは「救い」になる。そんな「必要悪」と呼ぶべき存在は日常にいくつもある。たとえば、性風俗もそのひとつだ。「教えて!goo」「夫の風俗について。 40代~50代の男性方、宜しければご意見、お聞かせください」と相談を寄せるのは結婚して26年になるという女性。夫婦ともに50代前半を迎えたが、夫がたびたび性風俗店に足を運んでいる。これまでに3回発覚し、その都度に嫌悪感も示しているが、あまり効果がないそうだ。この女性が気になっているのは、風俗の是非そのものというより、夫の精神面とのこと。「20代の娘がおりますが、その20代の娘と同じ年頃の風俗嬢に性の処理をさせ、自分の性欲のはけ口にして人として恥ずかしく無いのでしょうか? 自分の父親が自分と同じ年頃の娘を性の対象にしていた、と知ったらどれほど悲しむのかわからないでしょうか?」と問うている。

■前提として、自分の娘と風俗嬢は別物

「自分の娘と風俗嬢は全く別物だと思いますよ。娘のことをそんなところで思い出したら萎えてしまうでしょうね」(タイムトラベラーさん)

この女性の相談に多く寄せられていた意見が、そもそも年齢が近いといえど、娘と性風俗で働く女性を結びつけて考えるのはおかしい、というものだった。年齢は近くとも全くの他人。若い女性にときめく心は、男性の加齢と共に失われるたぐいの感情でもない。タイムトラベラーさんが指摘するように、顔を思い浮かべると「いっそ萎える」というのは、男性諸氏には理解できるのではないだろうか。

■夫の中では完全な「割り切り」が起きている

「割り切れるから行けるんですよ。割り切れるということは、別物なんでしょうね」(mibuloveさん)

では、なぜ相談者さんの夫は風俗へ行けるのか。それは、自分の生きている世界とは完全に別物であり、ある意味で「登場人物」としての時間を楽しんでいるから、という意見も多かった。平たく言えば「割り切り」が起きているのであり、そこに日常からの感覚を持ち込むこと自体に、あまり意味がないというわけだ。

■そもそも理解できる類のものではない

「風俗を嫌う人に対して、その是非にどんな言い訳も通用しません。また、嫌う人はあらゆる手段や妄想をも駆使して、受け付けないように徹するものです」(mini_ta3298さん)

性に対する考え方は人それぞれだ。持って生まれた面もあるし、どのような人生を歩んできたかによっても異なる。この相談者さんの夫は「8年間も単身赴任中」という事情もあるようだ。一義的に「性風俗=悪」ではなく、そのウラにある感情や本音に行き当たらない限りは、より深い解決策にはたどり着けない。

性風俗は一度の料金もそれほど安価ではない上に、拒否反応も出やすい領域だが、人の心は想像以上に複雑なもの。「素人に手を出す不倫よりよっぽどマシ」という声もあったが、みなさんはこのお悩み、どう捉えるだろうか?

(松本塩梅)

教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff)

50代の夫が風俗で娘と同年代と……結婚生活26年の妻はどう接する?