●11回目にして過去最大のバージョンアップを敢行!
 ニワンゴは、2012年4月26日、東京・六本木ニコファーレにて、動画コミュニティサービスニコニコ動画”の次期バージョンZero”の新サービスについて、記者発表会を開催した。

 発表会には、ドワンゴ代表取締役会長の川上量生氏と、ドワンゴ取締役夏野剛氏が登場。まずは新発表の前提として、両氏からニコニコ動画の現状についての説明が行われた。それによると、2007年サービス開始から5年間で、登録ユーザー2735万人、プレミアム会員162万人に達しているという。月額500円を支払っている会員が162万人いるということは、課金収入だけでも月に8億円超、年間100億円近い収入があるということになる。ニコニコ動画は、2011年春に回線を最大400Gbpsまで増強しているが、こうした大がかりな設備投資が行えるのも、安定して大きな課金収入があるからこそ、というわけだ。

【画像16点】「ニコニコ動画が新バージョン“Zero”の詳細を発表――“歌ってみた”などJASRAC管理楽曲の無料DLも可能に」をファミ通.comで読む(※画像などが全てある完全版です)

 そんなニコニコ動画の隆盛振りを確認したところで、いよいよ、5周年記念と銘打ってスタートする新サービスZero”の詳細が発表された。いままでに10回のバージョンアップを行ってきたニコニコ動画だが、11回目の今回は、従来のような外見のマイナーチェンジに留まらず、初めて根本的なシステム部分にまで手を加える大幅なバージョンアップとなる。

 まず新サービス開始に伴い、サービス全体の名称が“ニコニコ動画”から“niconico”変更となる。これは静画や生放送など、内容が動画以外にも拡大していること、そして将来的に海外からのアクセスに対応することも視野に入れていることなどが理由。
 サービススタート2012年5月1日から。当日になると、ニコニコ動画TOP画面に、まずプレミアム会員限定で、バージョンアップのためのボタンが出現する。ユーザーは、旧バージョンを継続して使用するか、新バージョンに切り替えるかを自由に選択することが可能なうえ、任意に旧バージョンに戻すこともできるという。

 新バージョンで追加・変更される機能は多岐にわたるが、以下に列挙する。

■“ニコニコ動画:Zero”――新動画視聴ページZeroWatch
・視聴画面サイズが従来の640×368から854×486に拡大
・タグ編集がリアルタイムページに反映されるように
・動画再生リストを新設。再読込不要で動画の切替が可能に
・動画選択ウィンドウを新設。動画を視聴しながら同じページ上でつぎに見る動画を選択可能に
・動画レビュー欄を新設

■“ニコニコ生放送Zero”――新生放送視聴ページZeroWatch
・視聴画面サイズ810×456に拡大
・関連番組一覧表示欄を新設。視聴ページのままほかの番組に速やかに切替可能に
生放送カテゴリーTOPページが“Recent”としてリニューアル
 (番組のコメント数、視聴者数がリアルタイムで更新され、人気・勢いのある番組が見つけやすくなる)

■“ニコる
Facebookの“いいね!ボタンのように、対象(コメント、タグ、ニコレポ、動画、ニコニコ市場商品)を評価するボタンニコる”を新設

■新マイページ
デザインリニューアル。多彩な機能を追加

ユーザー参加型リクエスト放送“Nsen
ニコニコ動画に投稿された音楽をみんなで聴くユーザー参加型リクエスト放送“Nsen”を新設
(“VOCALOID”、“ニコニコインディーズ”、“歌ってみた”、“演奏してみた”、“東方”、“PV”、“蛍の光”、“オールジャンル”を24時間放送。各チャンネルで、30分ごとのユーザーによるリクエストコーナーと、独自にプログラムされた動画紹介コーナーを交互に放送する)

■音楽ダウンロードNicoSound
動画投稿者が許可をした作品に限り、投稿された動画の音声部分をニコニコ動画内(PCブラウザAndroid端末)で無料ダウンロードする機能を追加
◆投稿条件:プレミアム会員かつ月額課金者
ダウンロード条件:ニコニコ動画会員
◆価格:無料
ファイル形式:AACDRMフリー
◆対応端末:PC、Android端末 ※一部Android端末を除く

 多岐にわたるバージョンアップだが、なかでも注目は“NicoSound”。このサービスの実現にあたっては、社団法人 日本音楽著作権協会(以下、JASRAC)と使用許諾に係る新たな包括契約を締結したという。これにより、JASRAC管理楽曲を“演奏してみた”“歌ってみた”作品に関しても、無料でダウンロード可能になるとのこと。また、楽曲がJASRAC信託曲の場合は、ダウンロード数をJASRACに報告するため、それが加味された楽曲利用料が、JASRACから楽曲の権利者に分配される仕組みとなっている。なお、対応端末は、当初はPC、Androidのみだが、PCからiTunes経由でiPhone等に楽曲を移すことは当然可能。また、まずは無料ダウンロードの仕組みが提供されるが、ゆくゆくは有料DL販売への対応も考えているという。

 以上、極めて大がかりなバージョンアップがなされることが明らかになった、新生“niconicoサービス2012年4月28日~29日に開催される“ニコニコ超会議”のドワンゴブースでは、サービス開始に先駆けて、新バージョンを試用できるとのこと。イベントに参加する人は、ドワンゴブースに立ち寄ってみるといいだろう。