小中高、それから専門学校や大学、人によっては大学院と、「学校」で過ごす時間はその後の生き方にも関わってくる。10年以上にわたってさまざまなことを教わるわけだが、「仕事」については社会に出てからの実地訓練の要素が大きいように思う。そんな実地訓練の過程ではささいな迷いも生じやすいものだ。

「教えて!goo」で43歳のサラリーマンが相談を寄せていた。学校の先生からは「人に嫌なことした場合に自分に返ってくる、だから自分がやられて嫌なことは人にするな」と教わったが、自分の体験では「仕事で意地悪ばかりする人」ほど持ち上げられ、その人の陰口を叩こうものなら仲間外れになるという図式が存在するそうだ。相談者さんは「学校で教えられたきれいごとは本当に社会に役立たない」という感想を抱いている。

はたして相談者さんの実感どおりなのだろうか?寄せられた意見を見てみよう。

■持ち上げられるのは「仕事がデキる」から

「その人が会社から人望があるとか、業績が上であったり会社貢献度が相当あればということもあります」(LHS07さん)
「あなたがその人に忠告できない立場ならば無視して気に留めないしか方法はないでしょうが・・・」(MAROU2678さん)

「先生の教えは誤りではないだろう」と言いつつも、「どの世界でも仕事が出来る人には『人格不良』が多いでしょう」とMAROU2678さん。人格不良という言葉がどういったことを指すかを想像すると、おそらく駆け引き上手や嘘を付くのが上手いなど、いわゆる「品行方正」からはズレた状態なのだろう。

LHS07さんも言い表すように、相談者さんの近くにいる「意地悪ばかりする人」は仕事がデキるのだろう。だからこそ持ち上げられるし、その人を叩くのであれば相談者さんにもそれ相応の業績や地位が必要になってくる。

■学校で習うことは正しい(けれど……)

「学校で習う事は正しい。学校では。でも、社会は結果が全て」(Eminemさん)

正しいことばかりが通用する社会ではない、というのは、Eminemさんの言葉に凝縮されている。やはり「結果」や「成果」を求められることの多い社会や仕事においては、正しさのルールといったものがケースバイケースで変化する可能性も十分にあるわけだ。

■自分なりの倫理観で働こう

「自分にとって意地悪な人が、他の人にとっても意地悪だとは限りません」(poco_2さん)

そもそものスタートからして、「自分にはそう見えている」というバイアスがかかっていることも考慮すべきだ。poco_2さんは「人生経験のない小中学生とは違うのですから、質問者様なりの考えでご自身を導けばいい」と言葉を送る。

社会では、”教えられたことそのまま”が役に立つというシーンはそれほどないのではないか。必要なのは、「学校で教えられたこと」をいかに自分で解釈し、実生活に応用・反映させるかだろう。みなさんは「きれいごとは社会で役立たない」という問い、どう受け止めるだろう?

教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff)

学校で教えられた「きれいごと」は社会では役に立たないのか?