趙治勲(ちょう・ちくん)名誉名人との三番勝負で1勝2敗の好勝負を繰り広げた囲碁AI「Deep Zen Go」と同ソフトを搭載する「Zen19L」が、囲碁サイトで三連敗するという事件があった。「Zen19L」に完勝した対局相手は"神の手"を意味する「God Moves」。ネット上では「God Moves」が人間なのかAIなのか議論が続いている。

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 niconicoでは、囲碁棋士・大橋拓文六段、囲碁AI開発者・山下宏氏、囲碁番組のMCを務める戸島花氏の3名を招き、「【囲碁界震撼】ネット上の棋士「神の手」は誰なのか? 徹底考察」を実施。囲碁棋士と囲碁AI開発者が見る「God Moves」の正体とはいかに...

Zen19L vs God Movesの対局振り返り

まずは大橋氏の解説を中心としたZen19LとGod Movesの対局を振り返り。序盤の打ち手がGoogleのAlphaGOと似ている等といった話をした後、一手あたり5秒前後というGod Movesの高速の打ち手が話題に。山下氏が「持ち時間を考えると、AIであればもっと余裕を持って時間を使うのではないか」と述べる一方、大橋六段は「自分の経験上、10秒碁なら考える時間があるが、5秒碁だと全然考えられない印象(だからAIだと思う)」と対照的な意見となった。

大橋六段と山下氏が見るGod Movesの正体

山下氏は「最初に天元を打つなど遊び要素が見える。中国か韓国のプロ棋士が打っているのでは」と考察。

「人間にしては思考時間が短すぎる」と見る大橋氏の話から「AIと人間が入れ替わりながら打っているのでは」という話になるも、山下氏は「人間とAIが操作を切り替わるのにも時間がかかる」と言及。「最初だけ人間が打って途中からAIが打っているのではないか」など、様々な意見が飛び出した。

その後も「AlphaGOの論文を元に誰かが開発したのではないか」「メリハリの利いた時間の使い方を見ると人間が打っているように見える」など様々な意見が飛び出すも結論は出ず。

God Movesの正体が明らかになる日は来るのか。今後の動向に期待したい。

◇関連サイト
・[ニコニコ生放送]【囲碁界震撼】ネット上の棋士「神の手」は誰なのか? 徹底考察 - 会員登録が必要
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