厚生労働省では昨秋、飲食店を含むサービス業の屋内原則禁煙案を出していたが、1月12日に飲食店団体が「客が離れて廃業のおそれがある」などとして厚労省案に反対の意を示した。同日にNHKなどが報じた。

厚労省が昨年6月に発表した資料によると、受動喫煙による年間の死亡者数は1万5000人に上る。飲食店では受動喫煙のリスクがあり、当初の案では壁などで完全に仕切った喫煙室を設ける必要があることなどが示されていた。

業界団体は「コスト増加や客離れによる影響が大きい」ことを危惧

飲食店は原則禁煙になるのか

現在受動喫煙防止は、健康促進法による「努力義務」にとどまる。今回の厚労省の案が決まれば、飲食店側は、完全に禁煙にするか、喫煙室を設けるかの選択を迫られることになる。

こうした中、5つの業界団体が都内で緊急会見を行い反対の声を挙げた。日本フードサービス協会の菊池唯夫会長は、「居酒屋などお酒を出す業態や小規模な事業者ほど、コストの増加や客離れによる影響が大きい」と飲食店側の金銭的な負担を訴えた。

「一律に禁煙にするのではなく喫煙、禁煙、分煙と事業者ごとに判断できる制度にしてほしい」

大手飲食チェーン店では全席禁煙にする店もあるが、個人経営のスナックなどでは客離れのリスクなどもあり、業界団体はこうした状況を危惧している。

これに対してネットでは、嫌煙派を中心に批判的な声が相次いだ。

「反対してる意味さえわからんな。無視していいレベル
「あり得ない! 時代に逆行しまくり。全面禁煙でいくべき 」
サービス残業禁止にすると売上げが落ちるっていう経営者と一緒」

「喫煙できる店かどうか入る前にわかればいい」という声もあるが

しかし、受動喫煙の対策を飲食店側に対応を丸投げすることについて異を唱える人もいる。

「受動喫煙を防ぐことを飲食業界に求めるのはいかがなものか? 国がたばこの販売を許容しているのに。 弱いものいじめ的な気がする。 『喫煙可の店です』と知らしめて、嫌なら入店しない ってので、いいんじゃないの??」

たばこが嫌いな人であれば喫煙可の店に入らなければいいし、という意見だ。

ただやはり「お客さんのための分煙・喫煙(室)とか言っているけど、従業員の受動喫煙問題をどれだけ考えているのかと思う」という声も。飲食店で働いている人はアルバイトも含めると膨大な数になる。受動喫煙被害をより少なくしていくためには、原則禁煙もやむなしだろう。

報道によると、日本医師会などが建物内での喫煙の完全禁止を求めていることから、厚労省は様々な意見を交えながら今年の通常国会に法案を提出することを目指している。今後どのような対応になるのか注目される。

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