先日、「教えて!goo」では「ブルマはなぜ消えたのか?専門家に聞いた」という記事をリリースした。記事の中では、1990年代半ばまではメジャーな存在だった女子用の体操着ブルマ」の歴史について、『ブルマーの社会史 女子体育へのまなざし』の著者である掛水通子さんに話を聞いている。

ブルマの起源はアメリカで、発案者のブルーマー氏の名に由来し、当初はスカートとズボンの組み合わせだったこと、日本では大正期から“ちょうちんブルマ”から“ぴったりブルマ”へと変化していき、1992年以降一気に消滅していったことなどが語られ、女性をめぐる社会史としても興味深い。

この記事に対し、配信先のmixiニコニコニュースのユーザーから多くのコメントが寄せられた。「ブルマ」とは一体なんだったのか、寄せられたコメントを参照しつつ考えてみたい。

■「本当に嫌だった」とmixiユーザーは言う

まず、mixiユーザーのコメントを見ていくと、「『なぜ消えた』という疑問より『なぜあった』という疑問の方が大きい」という意見に代表されるように、とにかくなぜあのようなものが存在したのか? という声が大半のようだった。

「常にハミパンを気にしなければならないブルマなんて運動に向いてないだろ。消えて当然。今の子はあれ履かなくて良いのだから羨ましい」、「形も機能もほぼ下着みたいなものでしたから。私も男子と同じショートパンツにしてほしかった。(中略)思春期の女の子の下半身のライン丸出しなんて、可哀想。なくなって良かった!」などなど、筆者は男性だが、ブルマを強制的に履かされていた女子たちが可哀想に思えてくる。

ブルマが一気に消えていった背景については、「『ブルセラ』という言葉が世間に浸透したことが消滅に拍車をかけたね」という意見があった。性的な視線にさらされる対象としてブルマが認識されたことが、ブルマ消滅の大きなきっかけになったのは納得できる話である。

また、さらに深く考えていけば、「考えてみりゃ『動きやすい格好』に男女の区別なんか要らないのだから、そもそもブルマの存在自体不自然だったわな。もっと言えば、そろそろ制服も男女同一になるんじゃないかと」というコメントにもある通り、男女で制服を分ける必要がそもそもあるのかというところも疑問に思えてくる。性差別への意識が高まる昨今だからこそ、一度制服全体について見直す必要があるのかもしれない。

ニコニコニュースユーザーもブルマはやっぱり嫌

ニコニコニュースユーザーの「男女平等ハーフパンツ化ではなく、男女平等ブルマ化なら世界が変わっていたかもしれない」(minagiriさん)というコメントに思わず笑ってしまった。男女共ブルマになったら……想像が難しいもしもの世界である。

「でも、可愛さは2.5倍増しって感じだったかなぁ」(ryuiさん)のように、女子のブルマ姿が魅力的だったとする声もあったが、ニコニコニュースユーザーもブルマが無くなったことは仕方のないことだという意見が多数を占めている印象だ。

「男女共に運動するならジャージの長袖長ズボンが一番安全安心なんだよな」(通りすがりの紳士さん)というコメントを見てみると、確かに肌が露出しているよりケガの心配もないように思えてくる。

寒い季節でも、町で小学生の男子たちを見かけるとみな半ズボン姿である。筆者も小学生時代はなんの疑問も持たず半ズボンを履いていた。考えてみればあれもまた、誰が決めたことなのだろう、と不思議な話である。

教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff)

消えた体操着「ブルマ」はなんだったのか!?ニコニコニュースとmixiに寄せられた意見まとめ