
突然、見知らぬ人が家にあがり込んできたら……と、皆さんは想像したことはあるだろうか? 居心地のよい平和な我が家に、居るはずのない人物が現れるのだ。そういえば、かつて「教えて!goo」に掲載した「衝撃!リラックマの正体は女性の家に突然あがり込んだ着ぐるみだった……!!」という記事で、あの愛らしいリラックマの正体は、仕事をしている女性、カオルさん宅にある日突然やってきた着ぐるみのクマだった、という衝撃の事実が判明した。癒し系のリラックマが突然家にやってきたら、一晩くらい泊めてあげても……とうっかり思ってしまいそうだが、リラックマの身長は165cmなので、中身が男性の可能性もある。そこで、見知らぬ人に家にあがり込まれそうになったとき、あるいはあがり込まれてしまったとき、はたまた帰宅したら家に不審者がいた場合、どのような対応をしたらよいのか、多くの犯罪調査経験を持つ坂井利行さんに話を伺った。
■一人暮らしの女性ができる防犯対策
突然家の中に見知らぬ人が現れたらかなり動揺しそうであるが、どうしたらいいのだろう。
「万が一、室内に入られてしまったら、密室なので危険です。まず外へ逃げ、助けを呼ぶほかありません」(坂井さん)
室内を逃げ回るより、迷わず屋外へ逃げるのが最善策である。では、屋外へ逃げられない場合はどうしたらよいのだろう。
「マンションの場合も戸建て住宅の場合も、内側から鍵のかかるトイレなどに逃げ込むのが一番安全でしょう。携帯電話などを持っていれば、助けも呼べます」(坂井さん)
では、こういったケースを想定し、事前にできる防犯対策はあるのだろうか。
「来客時はモニター付きのインターフォンで会話をし、見知らぬ相手の場合はドアを開ける際もチェーンをかけたままにしておくことが基本です。さらに、玄関付近に防犯ブザーやスタンガンなどを置き、いつでも手に届くようにしておくと安心ですね」(坂井さん)
スタンガンとは……かなり物騒である。扱いに慣れないと逆に相手に奪われる可能性もあるので、防犯ブザーが無難であろう。
■不審者に狙われやすい住宅とは
さらに、不審者に狙われやすい住宅の特徴などはあるのか、坂井さんに伺ってみた。
「オートロックマンションの場合、内部への侵入が困難なため安全に思えますが、実際は一度侵入できてしまうと監視カメラ以外の目がないため侮れません。大通りなどに面していて外廊下のあるマンションの方が、大声をあげれば人目につくので狙われにくい住宅といえます」(坂井さん)
また、侵入する目的により、狙われやすい住宅は変わってくると坂井さんは教えてくれた。
「金銭を目的とした場合は人気の少ない場所に建つ住宅、詐欺を目的とした場合は古い民家や一人暮らしの多い集合住宅、性犯罪を目的とした場合は、カーテンなどから女性の一人暮らしと推測できる集合住宅の一室です」(坂井さん)
話を聞いていると、自分が住んでいる住宅が大丈夫か不安になってくる。
「基本的なことですが、中古や賃貸住宅に入居する場合、鍵は必ず変えてもらうようにしてください。旧住居者が当時の鍵を使って侵入するケースは少なくありません」(坂井さん)
改めて不審者が侵入する動機ははかり知れないと痛感するとともに、いくら容姿はリラックマであったり、人の良さそうな人に見えても、見知らぬ人を部屋に入れないようにしたい。
●専門家プロフィール:坂井 利行
探偵社「プライベート・シャドー」代表。1992年同社を設立し、各種犯罪や浮気問題、ストーカー、盗聴、盗撮、詐欺被害などに対し、調査、情報提供を行う。幅広い経験から、雑誌やテレビ番組にも出演。2015年神奈川県調査業協会専務理事就任。
教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff)

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