中国メディアの今日頭条は9日、2016年から17年にかけて、中国自動車市場における韓国車の販売の伸びが中国メーカーに比べて明らかに鈍っていると伝えつつ、韓国車の販売が思うように伸びない背景について考察する記事を掲載した。

 記事は、韓国車がかつて中国市場で人気を博し、急激に販売を伸ばした時期があることを伝える一方、16年は中国の吉利汽車が前年比50%増、長城汽車が同26%増などと販売を勢い良く伸ばす背後で、現代自動車は同7.5%増、起亜自動車は同5.5%増にとどまったと指摘。中国メーカーの急激な成長に比べると、韓国車の販売の伸びは「現状維持」に見えてしまうと論じた。

 続けて、中国で過去に韓国車の販売が伸びたのは、小型セダンが人気だった当時において、韓国車のコストパフォーマンスが際立っていたためであり、競合車種が少なかったためではないかと主張。韓国メーカーにも良い車は数多く存在するが、価格面では中国車に勝てず、品質や技術面ではドイツ車に及ばないと指摘した。

 また記事は、ボルボを買収した吉利汽車を始め、近年は中国車の成長が著しく、市場シェアで先行する日系、ドイツ系と、追い上げる中国車に挟まれた韓国車はまさに四面楚歌の状況にあると論じた。

 2016年は好調だった日系車だが、14年ごろは韓国車のほうが好調であり、日系車の販売に勢いがなかったのは事実だ。日系車と韓国車の販売はわずか数年で好不調が入れ替わったことになるが、これは、中国という市場や消費者の嗜好の変化がいかに速いかを示す事例の1つと言えるだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

まさに四面楚歌、韓国車は変化が早い中国で反転攻勢できるか=中国報道