2020年東京オリンピックパラリンピックに向け、厚生労働省が受動喫煙の対策を強化している。そんな中、「保険クリニック」は喫煙者・非喫煙者それぞれ300人を対象にアンケートを実施。2月23日に結果を発表した。愛煙家と嫌煙家、両者にある溝の深さが鮮明になった。

分煙?なにそれいらなくない? 喫煙者の23.7%は必要性を感じず

「飲食店・居酒屋などで分煙が必要だと思いますか」という問いに、喫煙者の64.3%、非喫煙者の76.7%が「必要だと思う」と回答した。なるほど、サンは森で、私はタタラ場で暮らそうというわけだ。一見すると両者が歩み寄りつつ、住み分けしようとしているようにも思えるが、本当にそうだろうか。

分煙は「必要ない」と答えた割合の差に注目したい。喫煙者は23.7%、非喫煙者は15%がそう回答しているが、この数字の開き以上に両者のたばこへの思いは差があるように思える。

あくまで推察だが、喫煙者にとっての「分煙は必要ない」には「煙が嫌な奴は同じ場所に来るな」という意味が、同じく非喫煙者の「必要ない」には「分煙ではなく全面禁煙にせよ」といった思いが込められてはいないだろうか。

事実、非喫煙者向けの質問「喫煙の店や、喫煙席へ通されることについてどう思いますか」に85.3%が「できるだけ避けたい」と回答している。また、「喫煙マナーで気になること」という質問には、「飲食店での喫煙」が41.7%にも上った。

「喫煙できる場所が少なくなっていますが、あなたはどう感じますか」という問いには、喫煙者の78.3%が現状維持か増設を希望したのに対し、非喫煙者は「なくしたほうがよい」と「減らしたほうがよい」と答えた割合が合わせて57.7%に達した。以上のことからも、非喫煙者のたばこへの嫌悪感の高さは相当だと言ってよいだろう。

非喫煙者の3割は過去にたばこを吸った経験あり

一方で、非喫煙者のうち約3割は過去に喫煙経験があると回答している。「禁煙したきっかけ」を複数回答で聞いた結果、最多の理由は「健康のため」(47.6%)だった。

喫煙と健康の関わりと言えば肺がんをイメージする人が多いが、肺がんより直接的な影響があるとされるのが咽頭がんだ。咽頭がんは「たばこさえ吸わなければ予防できる」とまで言われているほど、喫煙との因果関係がある。いずれにせよ、たばこが健康に与えるダメージは大きい。

喫煙者がたばこを吸う理由1位と2位はそれぞれ「リラックスしたいから」(47%)、「イライラするから」(38.7%)だった。喫煙者と非喫煙者、双方にとってストレスがたまらないたばことの付き合い方を、模索する必要がありそうだ。