日本人の有給消化率は相変わらず低い。これはなぜなのだろう。プレジデントオンラインでは、3月15日「有給休暇 取りづらい雰囲気を醸し出す『A級戦犯』の"腹の内"」という記事を公開。2016年の日本の有給消化率が世界最下位だったことを踏まえ、日本人が休暇取得に対して罪悪感を抱いていること、取得に理解のない男性管理職がいることなどを指摘した。

この記事が公開されると、2ちゃんねるには「【仕事】なぜ日本人は有給休暇を取らないのか?」というスレッドが立てられた。そこには様々な理由から有給を取得できないという悲痛な叫びがいくつも寄せられた。

「有休申請したら上司から『会社に協力できないのか!』って怒鳴られた」

スレッド内では、有給休暇を取得しようにも「会社・上司が脅すから取れない」といった報告が相次いでいる。

「有休申請したら上司から『会社に協力できないのか!』って怒鳴られた」
「業績悪くなったら、有給取得が多い順からリストラ対象になるかも知れない。そういう無言の圧力がそうさせてるのよ」

周囲の目や職場の雰囲気が原因で、有給を取得できないということがままあるらしい。厚生労働省調査でも、有給取得をためらう理由として「みんなに迷惑がかかると感じるから」(73.3%)が圧倒的に多かった。「職場の雰囲気」(30.2%)「上司がいい顔をしない」(16.1%)という理由を回答する人も多い。

「有給が少ない奴を上司が引っ張り上げて昇進させるから」

「滅私奉公」や「奴隷根性」といった日本人に特有のメンタリティも有給取得率の低さにつながっているのかもしれない。

「我慢比べで一番我慢できた人が一番偉い。どんな成果を成し遂げたかやいくら利益を挙げたかは一切考慮されない」
「自分の為、金の為に働くのでなく、会社のため、仲間の為に働いてるからだな。滅私奉公の精神ですよ」
「お上に休んで良いよと言われないと休まない奴隷根性」

また「有給が少ない奴を上司が引っ張り上げて昇進させるから。そいつが上司になった時同じように有給が少ない奴を……って連鎖している」と負の連鎖が生じている会社もあるようだ。

他にも「自分の仕事が何か、どこまでやればいいか、を自分も上司も明確に出来てない(してない)から」という分析もあった。かねてから、日本企業では個人の仕事の範囲が明確ではないという指摘がなされている。これも有給消化率の低下を招いているのかもしれない。

「1日休むごとに1万円賞与から引かれる」「使うと査定に響く」と賞与や査定への影響から有給を取得できないという声もあった。

現状を改善する方法として「有給休暇取得率を公表」「年度末になって年次休暇が残ってる人には強制的に消化させればいい」といった提案がなされていた。残業規制ですらままならない日本でこうした対策が取られる日はくるのだろうか。