4月1日(土)からTOKYO MXほかで「進撃の巨人 Season2」(毎週土曜夜10.00-10.30ほか)がスタート。前シーズンに引き続き、主人公・エレンをはじめとする仲間たちを戦略面で支える少年・アルミン役とナレーションを井上麻里奈が担当する。

【写真を見る】井上の“理想の王子”とは?

今回はそんな井上にインタビュー。TVシリーズを再編集した劇場版や実写版映画の大ヒット後、満を持して再開する第2期の見どころとは?

「新たな巨人が登場するのが、大きな見どころだなと思います。特に、人間の言葉を話す“獣の巨人”と呼ばれる巨人には注目していただきたいですね。原作を読まれている方々の間でも、声の印象の幅が広いキャラクターですが、担当声優さんがとても丁寧に、慎重に演じられていましたので、オンエアがすごく楽しみです」

自分自身と演じているアルミン、それぞれ第1期からの変化や成長はあったのだろうか。

アルミンに関して言えば、第1期で彼はすでに成長を遂げていて、特に最終回でその変化が見られたと思っているんです。アルミンってすごく心優しくて、自分を犠牲にしてでも大切なものを救いたいと考えるキャラクターだって思っていたんですが、おじいさんとの別れや仲間の死などを経て、彼がある意味の人間性を捨てた結果、大きな成長を遂げたことが、実はとてもショックだったんです。でも、彼が『何かを変えることができる人間がいるとすればその人はきっと、大事なものを捨てることができる人のことだ』って言っていたように、私も自分の“理想のアルミン像”を捨てなきゃいけないなって、前シリーズ終了後に思ったんです。なので、私自身の変化という意味では、アルミンが自分以外の何かを犠牲にしなくてはいけない状況になっても、戸惑わなくなったことですかね」

アルミン以外で気になるキャラクターについて聞いてみた。

「今まではアルミンの延長線上にいるキャラクターとして、エルヴィンの存在が気になっていていましたね。彼も今までいろんなものを犠牲にしているので、アルミンエルヴィンと同じ道をたどることもあるんじゃないかなって、すごく注目していたんです。でも、やっぱり立場が違いますし、エルヴィンは巨人と対抗する力がなかった時代に仕方がなく仲間たちを犠牲にしてきているけれども、アルミンにはエレンという、巨人と対等な力を持つ武器があるので、その時点でかなり違う部分があるんですよね。ただ、エルヴィンは人の上に立つ人間だけど、アルミンはサポート的な立場が向いていると思います。彼ら同期の中でリーダーとして可能性があるのはジャンなのかな。きっと彼みたいなみんなに『いくぞ!』と投げかけて、それに付いてきてもらえる力というかオーラがあって、そういった人を支えるようなポジションがアルミンには合っていると思います」

さらに、第2期の注目キャラクターの話も。

「第2期から注目しているキャラクターは、ユミルですね。カッコいいだけでなく、衝撃的な秘密が明かされるので、ここから先の彼女には本当に大注目です! 原作を読んだ時に『理想の王子、これだ!』って思う位にユミルが素敵だったので、すごく期待しています」

アルミンのような少年から、自身に近い女性まで、その演技の幅広さに定評のある井上。声優を目指すきっかけになった作品を教えてくれた。

「同時期に放送されていたアニメで、ボーイッシュ女子高生役と少年役というまったく性別の違うキャラクターを演じていらっしゃった緒方恵美さんのお芝居に触れて、はじめて“声優”という職業を意識するようになりました。その頃から少年役に対する憧れがあったので『進撃の巨人』のような大きな作品で少年役を演じることができるのは本当に幸せです」

【取材・文=中村実香】

「進撃の巨人 Season2」のアルミン役・井上麻里奈にインタビュー