先日、「教えて!goo」では「少子化対策のキモは『結婚にメリットがない』派の意識改革?」という記事をリリースした。最近は若い世代を中心に結婚する男女が減っていると聞く。その背景には経済的な問題、個人のライフスタイルの変化、結婚に対する考え方と、いろいろな要因が絡んでいるのだろう。

それらのうち、よく若者が結婚しない理由として、「結婚にメリットがない」という意見を耳にするが、みなさんはどう考えるだろうか? 記事の配信先のニコニコニュースでは、1600以上ものコメントが集まり、議論が賑わっていた。若者の結婚にダイレクトに関わってくる問題と思うため、今回はニコニコニュースのユーザーの意見を参考にしながら、この問題を考えてみたい。

■結婚ってなんだろう?

まず、集まったコメントを遡って見てみると、確かに「結婚にメリットがない」と考える若者は少なくない印象だ。

「男女が働いて自立しているなかで夫婦って何って事になる。メリットが圧倒的に少ない。昔はメリットが多かった」(nichijou...さん)、「昔は親が決めた相手と結婚するのが普通だったからね。今は強制力もないし、女性も自立して1人でも生きていけるから結婚・出生率が下がって当たり前だよね」(しんさん)

上記の意見にもあるように、どうやら「結婚にメリットがない」という考え方に行きつく要因のひとつに、男女のなかで結婚に対する考え方が変わってきていることが挙げられるかもしれない。

■何のための結婚なのか?

それこそ昔は、結婚後は女性が家に入って、男性は外で働いて……が当たり前の時代だったが、いまは必ずしもそうではなくなって来ている。夫婦共働きで結婚生活を送っている人もいれば、必ずしも結婚だけが人生ではなく、自分の人生を謳歌するのもひとつの道という考え方もある。

実際、「今は「結婚=幸せ」ではないからなあ。昔と違って女性でも働けるし選択肢が増えたからね」(ヤマダさん)、「家族の為にって人もいれば、一人暮らしの方が自分にかける金や時間が出来て生きがいになってるって人もいるでしょうよ。押し付けた所で変わる価値観じゃない」(仮住まいさん)という意見は少なくなかった。

■男性にとってメリットは少ない?

ほかにも、「メリットあるなしはともかく女性より男性の方が圧倒的に結婚したくない派が多いと感じる」(長老さん)という意見にもあるが、「結婚にメリットがない」と主張するのは、肌感覚として男性に多い印象を抱いた。

クレヨンしんちゃん野原ひろしですら稼いでいてもあの扱いを考えるとね」(8823-IMF...さん)という意見を始め、女性の気の強さに尻込みする男性も。また、結婚と聞くと、子育ての大変さ、お金がかかる、最悪は離婚……といった結婚に対する負のイメージが湧いてしまうのも、後ろ向きになってしまう要因では?という意見もあった。

■結婚ってメリット、デメリットでするもの……?

冒頭で少し触れたが、昔に比べていまの若い世代は経済面で苦難を強いられているのも事実だろう。しかし、昨今の夫婦がそうであるように、夫婦ふたりで働ければ、経済的な面はカバーできるのでは?という意見もある。

「時間はさておき、お金なんて若い内ならば共働きで貯蓄すれば出産期間(生活費)・教育費を賄うのは十分できる」、「結婚至上主義は大嫌いで反対だが、金はお互いの努力で工面はできる。ないから無理は互いの言い訳。時間は少なくなって当たり前。それがデメリット大なら結婚無理」(Limeさん)

「現金的なメリットを超えるには感情しかないだろうから」(sayaさん)という意見にもあるが、結婚はメリットデメリットで語るものではないと筆者も思う。「今いる両親は金も時間も捧げて、自分達を産んだと思えば少し考え変わらないかね?」(Limeさん)とあるように、結婚はお互いを幸せにするものと思うからだ。

結婚に対する考え方、価値観は変わりつつあるが、相手の気持ちあっての結婚の意味が変わらない以上、結婚する本来の意味は昔もいまも変わっていないかもしれない。みなさんなら、結婚にメリットがない問題をどう考えるだろうか?

柚木深つばさYukimi Tsubasa

結婚にはメリットがない?ニコニコニュースのユーザーの意見は?