小さい頃、就きたい職業や理想の生活など、誰しも将来の自分を想像していたと思う。しかし30代半ばになって理想通りの人生でないと、悲観して弱気になることもある。ましてや、周囲に活躍して輝く人がいれば、余計に自分が小さく見えてしまう。

ガールズちゃんねるには4月5日「何ものにもなれなかった悲しみ」というスレッドが立った。スレ主は36歳の独身女性で、このように嘆いた。

「キャリアウーマンにもお母さんにも 何にもなれませんでした。 子供の頃に思い描いていたような 特別な人間にも、個性的な脇役にも なれませんでした」

「独身彼氏無し貧困……こんなはずじゃって思ってます」

スレ主の文章から、理想とは離れた今の生活に対する悲しみが伝わって来て、読むだけで心が痛む。スレ主の気持ちに共感する人たちからのコメントが相次いでいる。

「私もそうです 独身だし子供もいない 35才でただの平凡な事務」
「36歳です 何にもなれてない バリバリ働いて、ママやってる友達たくさんいるのになー」
「美人でもスレンダーでも無いし賢くもなく知力も体力も無い。こんなにも何も無いのに何故生まれてきたのか謎すぎる」

「他人の目を気にしすぎた結果、何も実行に移せなかった」という人は、

「今になって本当にバカだったと思う、30代非正規雇用の自分」

と悲しみをあらわにした。別の人は、

「子供の頃こうなるのかなぁ~と思っていた事と全く真逆です。 独身彼氏無し貧困……こんなはずじゃって思ってます」

と嘆いている。幼い頃に抱いた将来の自分像と現在の生活とのギャップに苦しんでいる人が相当数いるようだ。

「きっとみんな何者かになってる。それに価値があると思ってないだけ」

一方、スレッド内では励ましのコメントも寄せられている。

「まだ『なれなかった』って人生の結果論を語るには若くない? 悲しく思うのなら今から何か変えてみたらどう?」

女性の平均寿命が86歳であることを考えれば、35歳はまだまだ若い。やろうと思えば、理想に向かって行動することもできる。「何で36歳で諦めるの?私は38歳で士業の資格取ったよ」という人もいる。

スレ主は「何ものかになれなかった」ことで悩んでいるが、「人様はいつも良く見えてしまうものだよ」「皆何者でもないんじゃない?独身だろうが子どもいようが虚しさはあるよ」など、そもそも「何ものか」の定義を疑ったらどうだ、という意見も見られる。ほかには、

「『何かをする』のは自分の意思だけでできる。 趣味でもボランティアでもいい、何か好きなことをしていたら、いい着地点(達成感)があるかもしれない」

といったもののほか、「きっとみんな何者かになってるんだよ。 それに価値があると思ってないから気づかないだけで」など、気落ちするスレ主を応援するコメントも書き込まれていた。