東京ではタクシーの初乗り運賃が引き下げられ、短距離利用が増えてきているそうだが、その分、運転手は小銭を多く用意する必要に迫られているようだ。「教えて!goo」を調べてみたところ「タクシーの釣り銭切れ、悪いのはどっち?」という投稿があった。

質問者の佐布良和さんは、タクシーに乗る際に1万円札しかない乗客と釣り銭を切らしてしまっていた運転手ではどっちが悪いのか知りたいそうだ。

この質問に意外と多くの回答が寄せられていたが、一体どちらが悪いという人が多いのだろうか。回答欄を見てみると…。

どっちもどっちだが、やや運転手側が不利!?

「何でもかんでも今は皆文句をいいすぎです。タクシー側がお釣りをまえもって確認しておくのが基本ですがお互い人間、失敗はあると思います」(ぱりぴさん)

「本来ならば、釣り銭を絶やさず用意しておくべきですね。ただ、たまたまって事も。逆にしてみれば、まさか釣り銭切れとは思わない。なので、どっちが悪いという事はない」(soramaさん)

というように、どちらかと言えば運転手が悪いがたまたま1万円札を出す客が続いていたなら仕方ないという回答が多かった。乗せる客が小銭を持っているかどうか、事前には知る術がない運転手を責めるのも…という大人の意見が多かった。では次に、乗せる側である運転手からの回答もあったので拾ってみよう。

■運転手が語る“タクシーの釣り銭事情”

「私、タクシーの運転手です。大体二万円の千円の用意はしています。時よりワンメーターで1万ってよくあるんですよ。(中略)タクシー強盗の事もあり 余り沢山の釣り銭は持ちません」(犬好きとーちゃんさん)

一万円札を出すお客様が続いたとして、車内にそんなに多くのお釣りを用意できるわけもなく。タクシー強盗も怖いし、お釣りは自分のポケットマネーで用意するから。小銭や千円札を用意してスタートしても、それが無くなる場面はよくあることです。私が乗務員をやっていた頃には、釣り札がなくなったらスーパーサインを回送にして、どこかのお店で万札を使って釣り札を作っていました。銀行が両替を制限するようになった以上、別の客商売に頼るしかないのです。でもさ、お客様を降ろした途端に次のお客様が手を上げる場面は多々あるわけで。車を置いて両替に走るって、例えば都心では駐禁を取られる可能性が高いから難しいです」(gtamo2さん)

釣り銭切れも怖いが、タクシー強盗も怖いし銀行の両替にも制限がある。そんな運転手の生の声を聞くと、ますます釣り銭切れを責められなくなる。事情を知ってしまったからには、今後はできるだけ小銭を用意して、支払い金額ちょうどで支払えるようにする、もしくはクレジットカード・交通系ICカードなどで支払うよう心がけたいものだ。

花守深雪(Hanamori Miyuki)

タクシーの釣り銭切れ、悪いのは客? 運転手??