4月からひとり暮らしを始めた人が、そろそろ直面するのが「食事」と「節約」ではないだろうか。ツイッターに4月10日「自炊してない人が思ってるほどには、自炊しても節約効果はない」という投稿がされ、話題になっている。

投稿者は自炊について、値引きされた商品を買うなど工夫をすれば節約できるはずだが、それなりに頭にレシピが入っていないと献立を組み立てられないと感じているようだ。

「時間だいぶ使うから、料理が好きでないとたぶん苦痛になる。独り身で働いてるんなら『メシだけ自分で炊いて、おかずは買う』が効率いいと思う」

「野菜を食べようとすると自炊のほうがだいぶ安くすむ」

この内容はトゥギャッターにまとめられ、はてなブックマークでもコメントが寄せられた。その内容を見ていると「やり方次第では?」と思っている人が多いようだった。

中でも「自炊は節約」だと思っている人たちは、

「野菜を食べようとすると自炊のほうがだいぶ安くすむ」
「同じ500円でも、食える量が段違いだと思うんだけどな」

とコストパフォーマンスの高さを主張する。かつて毎日お弁当や惣菜買っていたという人からも「ついつい毎回余分なものを買ってしまっていた」という声もあった。冷蔵庫にある食材で食事を作ればそうした心配もない。自炊すると特に米と麺類が安く済むという声もある。

「結局寮の近くの王将とか吉野家ばかり行ってた」

一方、「節約にならない」と思う人からは、

「自炊でも食材捨てることがあるなら節約効果無いと思う」
「いちおう主婦してるけど、おかずは出来合いのお惣菜がメインですね 家族が少ない(2人)と、その方が安上がりかもです」

という声も。人数が少ないと、食材を使う前に腐らせてしまったり、作りすぎて余らせてしまったりすることもあるので、大したコストダウンにはならない、というのだ。他にも、

「わたしみたいにメインに肉か魚ないと物足りないタイプは全然節約にならない」
「私は料理やお菓子作りが趣味なので圧倒的に外食の方が安いが、趣味なんでそれでおk」

と食に対するこだわりが強い分、高くついてしまうという声が上がっていた。節約目的で自炊をしていたが「結局寮の近くの王将とか吉野家ばかり行ってたな」と嘆く人も見られた。

同様に、

「働いてる人はわざわざ買い出しに行ったり自炊する時間がないだろうし、せっかくならお弁当でも買って自炊する時間を睡眠にあてたほうが良いように思う」

と料理をする労力や時間含めて考える人もいた。ある人も「自炊は節約にならないとは限らない。多分」と述べた上で「1週間くらいもつ野菜系の常備菜を作っておくだけでも違うが、そこまでスキル育てるのが面倒だというのもわかる」と言い、料理の手間をネックに感じているようだ。

ヤフー知恵袋に寄せられた似たような相談には、3食自炊にすれば1人あたりの1か月の食費は2万円程度まで抑えられる、という回答があった。1日3回食事をするとして、月90回。計算すると一食当たり約222円となる。

現在、すき屋の牛丼(並盛)は350円。自炊は「安メシ」の代表格である牛丼より格段に安いが、仮に1か月、毎食牛丼を食べると食費は3万1500円になる。当然、牛丼以外を食べることもあると推測され、外食をする人はこの金額より高くなるだろう。

節約を考えれば「自炊」に軍配が上がる。しかしこの「自炊は節約か」論争は、ライフスタイルや個人の嗜好でも意見が分かれてしまう。そのため、「人によって事情は違うので自分にとっての最適解を求めていくしかないのだと思う」という意見も出ていた。