空港スタッフの人材不足が深刻化している。つい先日も、口業務や機内清掃を担うスタッフの人手不足についてキャリコニュースで報じたばかりだが、手荷物検を受け持つ検員までもが足りていないという。業界も人材確保のために対策に乗り出したことが25日までに明らかになった。

員は、搭乗客の手荷物に爆発物や搭載禁止の物品が入っていないかどうかをチェックする。テロハイジャックの危険を防ぐ重要な仕事だ。

昨年度は900人にいた検員のうち290人が退職

しかしその待遇は決していいとは言えない。NHKの報道では、7時から21時まで働いても新人の場合手取りは約15万円。「空港保安警備業務1級」の国家資格を取得しても手取りは22万円といった実態が紹介されていた。給与が低い上に勤務は不規則で、昨年度は900人いた検員のうち290人が退職した。

員は、航空会社から検の委託を受けた検会社に雇用されている。検会社は航空会社との契約料が収入になっているため、検員の給料を上げるために契約料を引き上げるには航空会社の理解も必要になってくる。

成田国際空港の担当者は、キャリコニュースの取材に対し、「検会社と航空会社と一緒に人材の確保に向けて取り組む」とった。

「まずは現場の検員にアンケートを行い、どういった問題があるのか洗い出していく予定です。労働環境善したり、モチベーションをアップしたりすることで、人材が安定的に確保できるようにしたいと思います。こうした取り組みには、航空会社や検会社と協働で取り組みます」

東京オリンピック開催に備え、テロハイジャックへの警強化を」

航空関連産業の産業別労働組合である航空連合の担当者は、「検員の人材確保は重要な課題ととらえている」とった。

「当組合では、残念ながら、検員を組織することができていません。しかし航空業界にとって検員の人材育成は重要な課題です。検員は、資格取得に時間がかかる、厳しい時間のプレッシャーがある中で働かなければいけないといった困難を抱えています。その割には、お客様から感謝される機会も少なく、待遇も良くないのが現状なのです」

しかし今後は訪日外国人の増加や東京オリンピックに備えるためにも、検員の人材確保と育成が重要になってくる。またこうした一連の取り組みに国家が責任を持つべきではないかとる。

現在は、民間航空会社が航空保安の責任を担っています。しかしテロハイジャックの標的は国家ですから、国家が責任を持って対応すべきではないでしょうか」