都民ファーストの会に所属する東京都議会議員・音喜多駿氏の呟きが炎上している。元東京都知事の舛添要一氏の生活について「カップ麺を食べる貧乏生活を主張されているらしいですが、完全にダウト」と発言。ツイッター上で、「貧困者の実態が分かっていない」と批判が殺到している。

「節約の実態を知らない人はすぐにカップ麺=貧乏生活と思い込みがちです」

音喜多氏(画像は公式ホームページから)

舛添氏は8月17日の「有吉ジャポン」(TBS系)や8月27日「サンデー・ジャポン」(同系)に出演し、現在の生活ぶりを明かしていた。月収160万円台だった都知事時代から一変し、今では月収11万円だという。生活費を少しでも節約しようと家庭菜園で野菜を育てたり、カップ麺を食べて食費を削ったりと努力している様子が放送されていた。

音喜多氏はこうした舛添氏の姿勢を

「なんか舛添前都知事がテレビ番組に出て、カップ麺を食べる貧乏生活を主張されているらしいですが、完全にダウト。節約の実態を知らない人はすぐにカップ麺=貧乏生活と思い込みがちですが、本当にコストをセーブできるのは米とパスタです。カップ麺など贅沢品!相変わらずなのですな、この方は……」

と一蹴したのだ。

音喜多氏は以前から、事あるごとに舛添氏を批判していた。昨年話題になった舛添氏の高額な海外出張費に関しては、自身のブログでも定期的に取り上げる他、議会でも質問をぶつけていた。

「失礼ですが、あなた本当に北区の代表ですか?」

番組で放送された舛添氏の現在の様子に、「庶民派」を演出する意図があった可能性は否定できない。音喜多氏としてはそうした欺瞞をタネに舛添氏を批判したかったのだろうが、目論見は外れ、反論が相次ぐ事態となってしまった。

カップ麺の相場は、特別に高級な品を除けば1つ100円程度だが、ツイッターでは

「米やパスタだけで凌げると思ってますか。甘いです。やったことある人なら分かるけど、結局何かしらのオカズが必要になるので安いカップ麺買ったほうが凌げます。知らんでしょ?」

といった指摘が寄せられた。米や具無しパスタより、カップ麺のほうが満足感が高く、腹持ちも良かったりもする。また、ご飯を炊いたり湯を沸かしたりといった手間、光熱費を考えれば、カップ麺で済ますことを「贅沢」とは言えないだろう。

音喜多氏の出身区の北区は、経済的にはあまり良好とはいえない。2014年には同氏が自身のブログで、23区内を平均所得順に並べると北区が最下位だとも明かしている。こうした背景があっての発言だったことも火に油を注いだようで、

「失礼ですが、あなた本当に北区の代表ですか? 北区の住民の実態を把握していないとしか思えませんが。 お金も無い、体力も無い高齢者が選挙区にどれだけいるか知ってますか」

と、議員としての姿勢に疑問を呈する声もあった。同氏の発言を受け、ツイッターでは「都民ファーストの箝口令は名采配だったんだなあと感心している」という皮肉も出ていた。