空港での接客サービスを競うJALの社内コンテスト、その福岡代表選考会が開かれました。全国大会でも多くの入賞者を輩出する福岡、どのような技が競われているのでしょうか。

競われるのは接客の技

JALグループが空港係員のサービス向上を目指して開催する「空港サービスのプロフェッショナルコンテスト」の福岡大会が、2017年10月30日(月)に福岡空港で行われました。

コンテストに参加したのは、JALスカイ九州のグランドスタッフ約300名から選ばれた11名。上位2名は、来年1月に行われる全国大会へ出場します。

上述のとおり、サービス向上を目指す趣旨のグループ社内コンテストですが、どのような競技が行われ、そして誰がナンバーワンに選ばれたのでしょうか。

審査は「お客様に寄り添い、JALフィロソフィーを価値観として体現する安全とサービスのプロフェッショナルを選出する」というテーマの下に行われました。具体的な内容は、空港内でのアナウンスの実技とカウンターチェックインの模擬実践です。

英語力も問われる業務、もちろん審査でも

アナウンス審査では基本となる「搭乗時刻案内」と「イレギュラー状況を想定したケース」から、それぞれ例文が出題されこれを読み上げました。

搭乗時刻のアナウンスは日本語と英語で、持ち時間がひとり1分。空港でよく聞かれるアナウンスを時間内で正確に読み上げていきます。イレギュラー状況は、「濃い霧のため遅延が決定し、1時間後の天候調査で運航の可否が決定する」、「航空路混雑のため、管制塔の指示により遅延が決定し、出発が40分遅れる」、「台風のため、天候の回復を待って出発予定。1時間の遅延が決定し、条件付きの運航になる」の3つからひとつを選び、持ち時間はひとり3分です。実際に福岡空港から運航される便をイメージし、アナウンスが読み上げられました。

カウンターチェックインでは、「外国人の対応」と「赤ちゃん連れの乗客への対応」が審査されました。

外国人は宗像市の紙袋を持っており、チェックインの際にその話題に触れてコミュニケーションを取るシーンが多く見られました。日本の観光名所の話題や、座席を選ぶ際に富士山が見える座席を勧めるなど、実際のカウンター業務での心遣いを体現していました。赤ちゃん連れの乗客には、事前改札の説明やベビーカーの貸出の案内などを行いました。

福岡代表決定、優勝者はなにを語る?

福岡空港は2015年の全国大会で代表が優勝するなど、全国大会でも多くの入賞者を輩出しており、今回もレベルの高いコンテストとなりました。

厳正なる審査の結果、優勝には壬生恵香(えりか)さんと荒木 愛(めぐみ)さんのふたりが、オーディエンス賞には竹下美鈴さん、社長賞には田崎七音(ななお)さんが、それぞれ選ばれました。

優勝した壬生恵香さんは「去年も予選には出場しましたが、悔しい思いをしました。憧れの先輩を目指して頑張りたいと思います。去年は、言葉使いとか上質さをメインに考えていましたが、今年は私らしい接客をメインに考えました」とコメント。

JALスカイ九州の扇山 徹社長は「こんなに素晴らしいスタッフがいる事を誇りに思う。昔に比べてJALのレベルは上がっており、皆さんに感謝したい」と感想を述べ、参加したスタッフを労いました。

今回選ばれた2名が、全国大会で優勝を九州へ持ち帰ることができるのか注目です。

カウンターチェックイン業務の審査にて、赤ちゃん連れ女性の対応する壬生さん(2017年10月30日、石津祐介撮影)。