育成に定評ホークス、今年も注目、育成指名6選手の特徴は?

 去る10月26日2017年プロ野球ドラフト会議が都内のホテルで行われた。今年最大の注目は、高校通算111本塁打を誇る早実高の清宮幸太郎内野手で、高校生としては1995年PL学園福留孝介以来となる最多タイの7球団が競合。抽選の末に、日本ハムが交渉権を獲得した。また、2球団が競合したJR東日本田嶋大樹投手はオリックス、広陵高・中村奨成捕手は地元の広島が交渉権を獲得するなど、82人が12球団からの指名を受けた。 

 さらに、支配下選手のドラフト終了後には、日本ハムヤクルトを除く10球団が参加した育成選手ドラフトが行われ、計32人が指名を受けた。巨人が最多の8選手を育成選手で指名し、ソフトバンクが6選手、オリックスが4選手などとなっている。 

 育成選手といえば、ソフトバンクである。侍ジャパンメンバーとなって今春のWBCに出場し、今季の最高勝率を獲得した千賀滉大投手を筆頭に、千賀と同期入団の甲斐拓也捕手が正捕手候補として今シーズン台頭。石川柊太投手も1軍の主力として定着した。ソフトバンクの育成が人材輩出の場といった印象は、多くの人が抱いているはずである。そこで今回のドラフトで、ソフトバンク育成選手として指名された6選手を簡単にまとめてみたい。 

〇育成1巡目 尾形崇斗投手(福島・学法石川高校) 

 身長181センチ88キロとしっかりした体格を持ち、最速150キロを誇る本格派の右腕。高校2年の秋から約1年で球速を10キロ以上伸ばし、急成長を遂げた。今夏は福島県大会準々決勝で敗退しており、全国的な知名度はないものの、闘争心溢れ、強気な投球が魅力で、打者のインコースを突いて力勝負できる素材だという。 

米国人の父持つ大型内野手を育成3位指名

〇育成2巡目 周東佑京内野手北海道・東農大オホーツク) 

 群馬の東農大二高から東農大オホーツクへと進んだ右投げ左打ちの内野手。50メートル走5秒7という俊足の持ち主で、そのスピードはプロでも武器となりそうだ。180センチ75キロとまだ体の線が細く、まだパワー不足か。プロの世界でしっかりと体作りに励めば、化ける可能性も。 

〇育成3巡目 砂川リチャード内野手沖縄尚学高) 

 米国人の父を持ち、身長188センチ体重104キロという恵まれた体格を誇る大型内野手。今夏は沖縄県大会準々決勝で敗退しており、甲子園出場はないものの、その体に秘めたパワーは楽しみ。ソフトバンクとしては34歳となった松田宣浩の後継者として期待している。東浜巨投手の高校の後輩にあたる。 

〇育成4巡目 大竹耕太郎投手(早稲田大学) 

 目を引くような豪速球があるわけではないが、投球術を駆使して打者を打ち取る技巧派の左腕。2015年早稲田を大学日本一に導くなど、アマチュア時代から大舞台を経験している。スローカーブコーナーワークが武器で、目指すべきは早稲田の先輩でもある和田毅のようなタイプか。九州・熊本の済々黌高出身。 

〇育成5巡目 日暮矢麻人外野手(神奈川・立花学園高) 

 甲子園出場はなく、全国的な知名度はないものの、今夏の神奈川県大会では2本塁打を放っている左投げ左打ちの大砲候補。打球の速さと飛距離に関しては高校球界トップレベルという評価を与えており、楽しみな素材。まだ荒削りながらも、鍛えて磨けば、大化けする可能性も秘める!? 

■BC新潟の変則左腕を育成6位で指名、第2、第3の千賀は生まれるか― 

〇育成6巡目 渡邉雄大投手(新潟アルビレックスBC) 

 中越高、青山学院大を経て、ルートインBCリーグの新潟へ。186センチの長身から左サイドハンドで投げる変則左腕。独特のフォームから繰り出されるストレートの最速は143キロ。26歳での育成指名だが、左キラーリリーバーとして花開かせることは出来るか。 

 ソフトバンクが本格的に育成選手を獲得するようになったのは2008年。以降、最多で8人を育成ドラフトで指名してきた。 

 今季が3年目となる2014年、2年目の2015年、1年目の2016年ドラフト指名組はまだ支配下に昇格した選手はいないが、2008年二保旭と猪本健太郎(今季ロッテに在籍)、2010年千賀滉大牧原大成甲斐拓也2011年の釜元豪、亀澤恭平(中日で支配下となった)、2012年飯田優也2013年石川柊太、曽根海成、張本優大と1年に1人以上が育成から支配下へと昇格している。 

 この面々を見ると、選手の素質もあるだろうが、ソフトバンクの育成力も相当なものである。果たして、第2、第3の千賀はこの中から誕生するのか。支配下で指名された選手たちだけでなく、育成から這い上がろうとする6人にも注目してもらいたい。 (福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

2017年ドラフト、ソフトバンクの指名選手一覧