11月29日、ニコニコでは 『スタン・リー氏 & 胸組光明氏 記者会見』の模様を生中継しました。
12月1日(金)から12月3日(日)まで幕張メッセで開催された世界最大級のポップカルチャーイベント『東京コミコン2017』に合わせ来日した、アメコミ界の重鎮スタン・リー氏(94歳)。
日本外国特派員協会主催の記者会見にて、記者から寄せられた質問の一部と回答をお届けします。
スタン・リー氏「日本のヒーローを作りましょう」
質問者:
日本にもマンガ、アニメなどの文化に長い伝統がありますが、スタン・リー氏は日本のヒーローからの影響や関心などはありますか。
スタン・リー:
日本人のヒーローを作るのはありですね。このアイディアを次に考えたいので、ここで会見を終わりにしたいと思います(笑)。
それはいいですね。日本人のヒーローを作りましょう。質問者の方のおかげです。ありがとうございます。
「今まで聞いた中で最悪のアイディア」と言われたスパイダーマン誕生秘話
質問者:
スタン・リーさんご自身がスーパーヒーローだと思うんですけど、SFやファンタジー界のレジェンド(キャラクター)を作ったとき、どうやってそのアイディアを考えたんですか、スパイダーマンはどのようにして生まれたんですか?
スタン・リー:
ある日、壁についたハエを見て、壁にくっついたハエのように動くことができるスーパーヒーローがいればいいなと思いました。そのひとつのきっかけから、次から次へと考えが発展しました。(ハエなので)フライマンという名前はあまりドラマティックな感じがしなかったので、「スパイダー」がすごくドラマがあるように聞こえたので、そういう名前にしようと決めました。幸いにうまくいきました。
これを編集者に提案したときに、あまりいいアイディアと考えていなかったというふうに聞きました。その当時、すでに『ファンタスティック・フォー』『X-メン』を作っていました。出版社の方から、「もうひとつ本を作りましょう。今うまくいっているので、次も是非ヒーローを考えてください」と頼まれました。
スタン・リー:
他のスーパーヒーローと違う味を出すために、(主人公を)ティーンエージャーにしようと思いました。当時は10代のスーパーヒーローはいませんでした。そしてもうひとつ違う味を出すために、(主人公が)裕福ではないとか、病気のある人と一緒に住んでいるとか、そして、悪い人たちとも戦わないといけないという個人的な問題を持たせたんです。
そのアイディアを出版社へ持って行ったら、「今まで聞いた中で最悪のアイディアですよ」と言われました。「まずスパイダー、みんな嫌いじゃないですか。スパイダーという名前にしたら誰も好まないでしょう。ヒーローと言うのはやはり大人であるべき。ティーンエージャーはサイドキック(脇役)。そして、個人的な問題を持たせるのは(普通の)人間だけですね。ヒーローに個人的な問題なんかあるわけないです」と言われました。
当時、すごくうまくいっていた『アメイジング・ファンタジー』という本があったんです。その本の最終版を作るとき、何を入れても良かったんですね。誰もあんまり気にしないので自分の楽しみのために、そこで最後の方にスパイダーマンを入れました。
一ヶ月が経ち(本の売上など)数字が出てきたところで、(出版社の)ボスがうちの事務所に来たんですよ。「スタン! あのキャラクターを覚えているか? 私達もいいと言っていたでしょ。それをレギュラーにしましょう!」と言ってきたんです。そこからスパイダーマンが生まれたんですよ
アベンジャーズ最新作は二部構成に!?
質問者:
2018年公開予定の『アベンジャーズ』最新作について、アイアンマンから始まったマーベルシネマ作品10周年を記念した集大成とも言われる作品とも噂されています。スタン・リー氏からこちらの作品がどういったものになるのかお伺いしてもよろしいでしょうか
スタン・リー:
今までで一番パワフルな悪役が来ることを是非ご期待下さい。『アベンジャーズ』というタイトルですので、もしそこで勝利ができなければ全世界、全人類にとって非常に深刻な結果があるということです。その他の皆さんも期待していると思うんですけれども、絶対にエキサイティング映画になるんですね。2018年まで待たなければいけないというのは残念です。
あと、ひとつのストーリー、ひとつの物語だけではないんです。すごく大きな話ですのでふたつの作品になるということですね。それについて今後お知らせしていきたいと思います。
質問者:
『アベンジャーズ』の予告の中でスパイダーマンの新しいスーツのシーンに興奮されているというのがあるんけど、その情報は何かありますか。
スタン・リー:
ひとつだけ、鎧のようなスーツであるということだけお伝えできます。もう少し強い防具があるんです。
記者会見の最後には「94歳まで現役を続けられる理由」を聞かれ、スタン・リー氏は、「毎日仕事をすることでどれだけ疲れているか考えている暇もないし、忙しくすることは私にとってはいい薬なんだ」と回答。和やかなムードのまま、会見の終了時間を迎えました。
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◇関連サイト
・[ニコニコ生放送]【東京コミコン2017】スタン・リー氏 & 胸組光明氏 記者会見 主催:日本外国特派員協会 - 会員登録が必要
http://live.nicovideo.jp/watch/lv309065627?po=news&ref=news
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