武将たちの言葉は、自分たちの仕事戦場にあるという決意から生まれたものだと言える。

「常在戦場(じょうざいせんじょう)」という言葉がある。「常に戦場に在り」という意味だが、いつも戦場にいる気持ちで事に当たれ、という武士の心得だ。新潟長岡是とされ、幕末河井継之助や連合艦隊令長官だった山本五十六などもこの言葉をモットーとしていた。

 農民から下人にまで上り詰めた豊臣秀吉は、現代にも通じる出世街道へ導く言葉を数多く遺している。

「武辺(ぶへん)をば今日せず明日と思ひなば、人におくれて(はじ)の鼻あき」(豊臣秀吉

 明日こそは功名を立てようと思っていては結局、他人に後れを取ってしまう、好機を逃さず今日功名を立てよという意味だ。ついつい今日できることを先延ばしにして会社帰りに同僚と一杯なんていうご同輩には、の痛い言葉だろう。日々の努を重ねていくこと、さすがは下人は違うと思うのだが、下人となってからは茶の湯花見にうつつを抜かし贅沢三昧、山文化を作り出した遊び人でもあったわけだから、わかっていてもこれがなかなかできないということかもしれない。

「負けると思えば負ける、勝つと思えば勝つものなり。人には勝つと言い聞かすべし」(豊臣秀吉

「思いは実現する」という欧まれの自己啓発の警句にも似た、いかにも戦国一の出世を果たした秀吉らしい単純明快な言葉だ。

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