2015年に創設されたスイススタートアップ企業「Envion(エンヴィオン)」は、太陽風力などの再生可エネルギー仮想通貨のマイニング(採掘)に活用する独自のコンテナデータセンターを開発し、注を集めている。

・大量のエネルギーを消費する仮想通貨マイニング

マイニングとは、報酬として仮想通貨を得る代わりに、ブロックチェーンと呼ばれる“取引台帳”の整合性を高めるための計算処理提供すること。

仮想通貨は、コンピューターによる膨大な演算によって、すでに保存されている取引台帳と整合性をとりながら、一定の期間ごとにすべての取引記録を追記していく仕組みとなっており、マイニングを通じて、この処理が行われ、大量の電を消費しているのが現状だ。

エネルギー価格較プラットフォーム「Power Compare」によると、代表的な仮想通貨であるビットコインの処理で消費した電量は、2017年時点で、世界の電消費量の0.13に相当する29.05テラワットアワー(TWh)にのぼるという。

・再生可能エネルギーを仮想通貨マイニングに活用

そこで、「Envion」では、仮想通貨のマイニングができる全自動モバイル・マイニング・ユニット(MMU)を輸送コンテナの内部に構築した可搬式データセンターを開発。

太陽風力といった再生可エネルギーの発電施設の近くに設置することを想定して設計されたもので、世界中どこでも、余剰電を使ってマイニングを行うことができるのが特徴だ。

「Envion」では、このコンテナデータセンターの量産を2018年内に開始する方針。

従来、電安価に調達でき、較的気温の低い地域に偏在しがちだったマイニングを、より多くの地域に分散させるソリューションとして、期待できそうだ。(文 松岡由希子)

Envion

再生可能エネルギーを活用した仮想通貨マイニングのためのデータセンター