日本ではあまり報道されないが、ハリウッド大物プロデューサー、ハーベイ・ワインスタインが多くの女優女性スタッフに行なったセクハラ行為が告発されたことをきっかけに、セクハラ問題は今や全中を巻き込み、政界や経済界にも波及している。

タレントエッセイストの小島慶子が、世間の気になる話題に独自の視点り込む!

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今から二十数年前のこと。会社の懇親会で、酔っぱらったオヤジが若い女性社員の胸をつかんだのを撃しました。ちょうどセクハラという言葉が話題になり始めた頃です。だけど私は、そのオヤジのしたことに憤慨して仲間に話す以外、取るべき行動を知りませんでした。

その数年後、ひとりの女性社員がを上げました。上の男性からセクハラ被害を受けているという告発です。この告発をきっかけに、社内にセクハラ通報口が設置され、被害の実態について社内アンケートが実施されました。私はあのとき撃したオヤジの一件を詳しく書きました。きっと、ほかにも同じように筆を執った人がいたはずです。

かが勇気を出してを上げると、より多くの人がを上げやすくなります。日本では性暴力被害者を責める潮すらあるけれど、隙を見せたほうが悪いとか、女は男を利用しているとか、飯を食ったらセックスOKとか、もうそんな言い分、通用しませんから。この動きを見てビクビクしている輩(やから)もいるはず。“隠れたワインスタイン”は、そこらじゅうにいるのです。きっと、あなたの周りにも。

小島のひとり言










性行為には合意が必要で、一方的に「OKのサインだろう」と思い込むのは絶対にダメ。どんな状況でも、いやだったらいやと言っていいし、途中でもいやなら断っていい。理強いは犯罪。これが常識です。

小島慶子(こじま・けいこ)










タレントエッセイスト。テレビラジオ出演や執筆、講演とマルチに活動する、日往復生活。近著に『ホライズン』(文藝春秋)、『るるらいらい日往復出稼ぎ日記』(講談社)など。

『小島慶子 気になるカノジョ』──全米に広がるセクハラ騒動。日本も勇気を出して“隠れワインスタイン”を告発せよ