残業は駄でしかない。自堕落な人間なので、何が悲しくてから晩まで職場にいなきゃならないのだ、という気持ちになってしまう。

ましてや必要もない残業を、何となく周囲の空気を乱さないためにこなすなんて環境の職場は、絶対にイヤだ。が、残念なことにそういった職場ってのは決してしくはない。(文:松本ミゾレ)

日本人はいつまで慢大会を続けるのか

帰りたい

先日、匿名掲示板2ちゃんねる」で「上司『あいつらも残業してるだろ、お前も残業しろ』←これ本当に言われる日がくるとは思わなかった」というやや長いタイトルスレッドを見かけた。

スレッドを立てた人物は、自分の仕事はもう璧に終わっているし、その上に5時間も残業させられたようだ。5時間なんて、そんな時間があれば、さっさとに帰って、事なり趣味なりをした方がいいに決まっている。これじゃあもう帰って寝るだけが関の山なんじゃないだろうか?

当人は自分の仕事を全て終えているのに、周りが残業しているだけの理由で、上から残業をしろと言い渡されるのも残酷である。

そもそも日本人は働きすぎだ。中にはサービス残業を強いられる人もいるし。まるで心身をいかに壊さずに走り抜けるかを競う、不毛な慢大会である。

20時前に帰ったら翌日く帰ったとか小言言われる」

当該スレッドには、他にも似たような状況に置かれている社会人の悲痛な叫びが色々と書き込まれていた。それらのうち、深刻なものをいくつか紹介したい。

「やることないのに他が帰れないからって残らされるのホント20時前に帰ったら翌日く帰ったとか小言言われるし。全然くねーよ残業代も出ねーのにアホか」
「労基に怒られて本社が報告書みたいなの作ってたが『週一回日曜日に休ませればセーフなのに他にべて休み少ないから怒られた』みたいなアホ丸出しの資料が来たしマジクソ
「『他の人が頑ってるんだからやることなくても残ってようよ』とは言われたことある 。で何もせずに残って挙句タクシーで帰って制作赤字にしてたんだから笑えるわ」

見よ、この地みたいな体験談の数々を。非効率の極みのような、残業の強制の先に得るものは、疲労かストレスか。いずれにしても、全く幸せになっていない。

今の日本経済の足を引っっているのも、こういった労働環境なんだろう。労働者を長い時間残業で拘束したら、と職場の往復だけが関の山。これじゃあ消費もできない。その上賃もたいしたことがないわけだから、心も死ぬ。

このをじわじわ、綿で絞め殺すようなものであるが、意味な残業を示する当事者は、そんなことおかまいなしなんだろうなぁ。

社会人と言ったって、別に労働のために生きているわけではない。人間らしい暮らしを維持するためのお金を得るために働いて生きている。その前提を、しょうもない体裁や職場の雰囲気を維持するために視しているから、過労死も相変わらず起きるし、労働者の定着率が異様に低い職場が発生してしまうのだ。

ただ、やっぱり必要のない残業をはっきりと拒絶できる働き手があまりに少ないのではないか、と感じるところはある。意味な残業を支持する上駄な残業を受け入れる労働者。こんなのどっちもガンである。空気なんて読まないでいいからさっさと帰ろう。