SNSサイト『Twitter』で、漫画家のkazu丼氏が投稿した「『あなたの漫画のおかげで娘が非行に走らずに済んだ』とファンの父親に言われた」というツイートが拡散され、話題となりました。

 これを受け、『ニコ論壇時評』にて、漫画家の山田玲司氏が「漫画という新しいドラッグによって女の子は救われた」とコメント。さらに「コンテンツは"覚醒コンテンツ"と、ヘロインなどの"麻酔コンテンツ"に分かれる」とし、麻酔コンテンツを消費しているオタクは、過酷な現実に対して自衛の為に「VRをつけて萌えカプセルの中で生き残ろうとしているのでは?」と持論を展開しました。

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漫画は迷えるティーンを救う?

乙君:
 「漫画のおかげで娘が非行に走らずに済んだ」という、とある父親の言葉がありまして。

 「kazu丼さん」という漫画家がいて、その方が描く漫画に海外のファンが大勢いるようなのですが、ある日のTwitterの投稿に「以前およばれしたサンフランシスココミコンで、読者の女の子についてきてたお父さんにがっしり握手され『君が漫画を描いてくれてるおかげで娘はクスリもやらず、非行にも走らないオタクになってくれた感謝している』と熱く語られた」というものがありました。

 そして、「今描いている漫画は誰かを救うかもしれないから、めげずに描こうな」という、同業者に対する励ましのような暖かいツイートもあったんですよ。

山田:
 サンフランシスコの人も漫画を読んでいるんだね。

乙君:
 要は「アメリカはクスリ社会だから、不良とかクスリとかに手を出さずにオタクになってくれたおかげで、ピースフルに育っているよ」と感謝されたと。だから、漫画が悪影響を与えているとか、それで犯罪が増えているとかよく言われるんだけれども、そうではなく、誰かを救っている面もあるんだよっていう。

山田:
 ヘロインがあり、クラックがあり、コカインがあり、そこに漫画っていう新しいドラッグをぶちこんでくれて、娘がキメたのは漫画だったから娘は助かったよ。っていう感じ?

乙君:
 悪意あるな(笑)。

山田:
 そういう感じ?

一同:
 (笑)

山田:
 それは、嬉しいね。それと覚醒と麻酔の話、ちょうどドラッグつながりでいいね。

乙君:
 あー、なるほどなるほど。

山田:
 ダウナーとアッパーの話になるよな。まあ、漫画がティーンを救うかって言ったら、そんなの救うに決まっているんだけど。漫画家が言っているんだからそれは間違いない(笑)。

一同:
 (笑)

山田:
 ただし、「萌え漫画とか『けものフレンズ』ばかり見て生殖を諦めてどうするの?」って人いるじゃない? 「萌えばっかり見てどうするの」なんてことは言わない(笑)。

一同:
 (笑)

山田:
 俺も萌えは大事だってわかったから。

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