南米ベネズエラで、2000年前に描かれたとみられる古代の超巨大な岩絵が撮影された。ドローンなど最新機材を投入して撮影された画像には、巨大なヘビや牛、踊る人々など多様な岩絵の数々が映し出されていた。英「Daily Mail」ほか、多数メディアがこの驚きの画像を紹介している。

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■急流の岩絵

 岩絵が撮影されたのはベネズエラのアマゾナス州、オリノコ川のアチュレス急流にある5つの島に描かれている。以前より岩絵の存在は知られていたが、その詳細や規模については不明なままだった。ボートでも侵入が難しい場所があることも岩絵の調査を難しくしていた。

 そこで今回、英ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンの考古学者フィリップリリス氏らは、ドローンなど最新の機材を使って岩絵の調査を行ったのである。すると、オリノコ川で歴史的な水位低下が起きたこともあり、研究者らがそれまでに把握していなかった岩絵も次々に見つかった。


■世界的にも巨大な岩絵

 岩絵は5つの島の8箇所に存在するという。中には非常に巨大なものもあり、例えば蛇の絵は30メートルにも及ぶ。またある場所には、300平方メートルを超える広さに少なくとも93個の岩絵が刻まれていた。世界でも類を見ない大きさである。

 岩絵には当時の動物や人々の様子が描かれており、2000年前の人々の暮らしぶりが垣間見える。ある場所には笛を吹く人物とそれを取り囲んで踊る人々が描かれており、古代の儀式かあるいはパーティーの様子にも見える。今で言うところのレイブパーティーだろうか。

 オリノコ川は雨季と乾季で水位が大きく変わる。岩絵も水位の変動によって現れたり消えたりするのだが、リリス氏は岩絵の出現自体も意味を持っていたと推測する。ある時期になると現れる岩絵は季節の変動を示すサインだったというのだ。

 アチュレス急流は現在でも交通の要所であるが、それは2000年前も同じで、様々な民族、文化が交わる場所だったようだ。岩絵のモチーフの一部には、遠くブラジルコロンビアの遺跡で発見されたものとの共通点も見られるという。現代でも人が多く集まる場所にはなぜか壁画や彫刻などのアートが置かれがちだが、それは古代から変わらない、人間の根源的な欲求によるのかもしれない。
(編集部)

イメージ画像:Thinkstockより引用。

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