生まれたばかりの赤ちゃんに投与されるK2シロップは、体内の出血を予防する効果があるのでしょうか。副作用はないのでしょうか。専門家に聞いてみました。



生後2カ月の子どものママからの相談:「K2シロップ投与について」


『生まれて間もなくと退院後の検診で、K2シロップを投与してもらいました。また1力月検診でもK2シロップをいただき、毎週きちんと飲ませています。出血などが止まらない症状や吐血などは見られませんが、見えない内部での出血も予防できているのでしょうか。また副作用についてパンフレットを渡されたのみでしたが、副作用はないのでしょうか。(20代・女性)』




新生児メレナによる消化管や頭蓋内の出血、K2シロップで予防

K2シロップは目に見えない消化管内や頭蓋内の出血を防ぐ効果があるようです。




『K2シロップは新生児メレナの予防薬です。ビタミンKは血液凝固因子の生成に必要であり、不足すると出血傾向になります。新生児メレナとは消化管出血のことで、K2シロップは目に見えない消化管や頭蓋内の出血を予防します。(看護師)』





『生後2カ月頃まではビタミンKが不足しやすく、出血を起こす可能性があります。特に母乳育児では不足しがちといわれます。大人は腸内細菌がビタミンKを合成しますが、赤ちゃんは腸内環境が未熟で、ビタミンKは胎盤を通りにくいため、蓄えもほとんどありません。(看護師)』





『出生週数や栄養状況(母乳かミルクか)等で服用方法は異なります。正期産で合併症がない場合、出生時、1週間、1カ月の3回の服用が推奨されますが、ごく稀に頭蓋内出血などの重篤な合併症が起こる可能性があります。ビタミンKが不足しやすい母乳栄養児に1カ月以降も毎週の投与がスタンダードである英国では合併症がないことから、母乳育児に同様の方法を取ることもあります。(小児科専門医)』





ビタミンK欠乏性出血症は、新生児(生後2~4日)では消化器管での出血が、乳児(生後3週間~2カ月)では頭蓋内出血が多いとされます。K2シロップの投与で予防でき、その副作用は無いといわれています。服用は1週間に1回で、飲み忘れたら翌日に飲ませ、次回は本来の曜日に戻します。数日間飲ませ忘れたら病院に相談しましょう。服用直後に吐き出したら次回分をもう一度飲ませます。(看護師)』




疑いはあるものの確実な副作用は未確認。異常があれば受診を

副作用の疑いはあるものの、確実といえる報告はまだないようです。




『医師の指示を守って投与し、万が一、嘔吐や湿疹など症状が現れたら、服用を中止し、医師に相談して下さい。副作用はほとんどないですが、発疹・発熱・皮膚のかゆみ等、過敏症状が現れることがあるようです。過剰摂取は高ビリルビン血症を起こして黄疸が現れ、脳に影響が及ぶと脳障害を起こすことがあります。(看護師)』





『腸に影響が生じる副作用が疑われることもありますが、欧米諸国を含め、一定した強い見解はありません。今のところ、毎週の投与で発症したと考えられる確実な副作用は知られていません。内服時に泣くことがあり、むせ込まないよう注意が必要です。(小児科専門医)』




K2シロップで消化管や頭蓋内など見えない部分の出血を予防出来るようです。副作用に関する確実な報告はまだないとの意見が専門家からありました。



K2シロップ投与で体内の出血を予防できる?副作用はある?