1月5日放送「ノンストップ」(フジテレビ系)で、正月の帰省でのダメ嫁特集が放送され、ネットで物議を醸している。特集は視聴者から寄せられた嫁エピソードに対し、スタジオの出演者が「ダメ嫁」か否かをジャッジするというものだ。

ある30代女性は、家族全員で夫の実家で大宴会していた。台所で義母の手伝いをしていたが、義父に酒を勧められ「一杯だけ」と飲むと、「良い飲みっぷりだねえ」と大喜び。盛り上げるためそのまま一緒に飲んでいたという。

これに対して、タレントの千秋さんは「お父様に言われた通りに飲んだから、むしろいいことをしている。(二杯目以降も)楽しいから勧めてくれている」と言うが、スピードワゴン井戸田潤さんは「完全なダメ嫁」と一蹴。

「お酒を一杯くらいいただくのはいいですけど、嫁さんは姑さんの子分なんですよ。それくらいの心意気でいかないと。絶対お義母さん側につかないとダメ。お義父さん側についてる時点で腹立ってるから」

和泉節子「嫁が酒を何杯も貰うことは言語道断

正月の嫁の振る舞い、何が正解?

中央公論新社学芸局長の三木哲男さんも「(義母からすれば)お義父さんが調子乗ってると思う。若い嫁も来て。それも腹立つし、嫁にも腹立つ。これは断るべきですね」と井戸田さんと同意見のようだ。

では実際、どのように振る舞えばいいのだろうか。狂言師和泉元彌さんの母・和泉節子さんは「体調が悪いと嘘をつけ」とアドバイスしている。

「やはり(お正月に)一番働かなければいけないのがお嫁さんです。お嫁さんが何もしないでお酒を、というのはよくない。みなさんに聞こえるように『折角でございますけどちょっと体調が悪うございますので、ご遠慮させてください』といって、その場にベタッと座らない。すぐ立って、お義母様に『次、何いたしましょう?』」

義父母両方に不快な思いをさせないために仮病を使うことで、「あっあの子気が利いてんだわ。気働きなのね」と思ってもらえるという。また「お酒を何杯も貰うことは言語道断」だが、最初の一杯は「みなさんでご一緒に」といただくべきだという。

「気を利かせて手伝ってくれてるのを当たり前だと思うな」

他にも「姑から『洗濯物、洗ってあげる』というのを頑なに断るのはダメ嫁?」に対して、和泉さんが「姑から『洗濯物、洗ってあげる』と言われた場合は、嫁が義父母、夫と子どもの分だけ洗い、自分の分は洗わない」と指南していた。

不服そうな千秋さんだが、MCのバナナマン設楽統さんは「(義母の)家来だって思えばいい」、井戸田さんは「最初に子分だって言ったでしょ」と和泉さんに同意している。

これに対してツイッターでは

「『嫁とは働くものだ』なんて時代錯誤。気を利かせて手伝ってくれてるのを当たり前だと思うな」
「『ダメ嫁』判定とか、『嫁が一番働くべき』とかありえないでしょ まるでそれが常識で、それが正しいみたいに言って、しかもテレビでそれを流すの、頭おかしいのでは?」

など、男女平等が叫ばれる世の中には適しない内容、という声が多く寄せられた。このコーナーは嫁姑の関係を円滑にするため、嫁側へ一種の啓蒙として作られたとも考えられるが、中には、

「『ダメ嫁』だとか、『良い嫁』だとか言ってる段階で、既に嫁姑戦争の火種が破裂してる」

という人もいた。またコメンテーター和泉さんということもあり、姑贔屓なコーナーになっていたことも否めない。度々話題になる嫁姑問題だが、姑はこのようなことを実の娘に言えるのだろうか。