1月14日(日)よりWOWOWライムにて「連続ドラマW 監査役 野崎修平」が放送される。本作は周良貨・能田茂の同名経済漫画を原作に、バブル経済が崩壊し、“金融ビッグバン”に銀行業界が直面した1990年代末、大手銀行の監査役・野崎修平(織田裕二)が銀行の不正を徹底究明すべく行内の抵抗勢力に闘いを挑み、奮闘する姿を描く。

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今回、主演を務める織田裕二インタビューを行い、役柄や、作品の見どころなどを聞いた。

織田裕二が語る野崎修平の人物像

――オファーを受け、台本を読まれた感想をお聞かせください。

「これは大変だ…疲れるぞ」と思いましたね(笑)。同じ銀行にいながら、ほとんど見たことすらない殿上人のような頭取の京極(古谷一行)たち相手に闘うのは並大抵のことじゃないなと。しかもWOWOWさんなのでリアリティーが必要で、このリアルの中でこれだけの人たちを相手に闘うのか…これは大変だって(笑)。実際に撮影していて楽なシーンがないです。

――主人公・野崎は織田さんから見て、どのような人物でしょうか?

野崎は17歳の娘と奥さんがいるし、総会屋ややくざと闘うのは怖いはずなのに、それでも不条理や不正を見過ごすことができなかった真面目な男です。変化球を投げられない、真っすぐで愚直な人物。

あと、敵に回したくない一番面倒くさいタイプで、僕はどちらかというと苦手な学級委員タイプです(笑)。それでいて、原作の野崎はモテそうなんですよ。これは無理だと思ったので、地べたを這いずり回っているような愚直で不器用な全然美しくない野崎にしちゃいました。

■ 作品への手応え「銀行や、監査役について知らなくても楽しめる話になっています」

――織田さんは2014年の「連続ドラマW 株価暴落」でも銀行員の主人公を演じられていて今作でも銀行員を演じられていますが、作風の違いはどのようなところでしょうか?

「株価暴落」でも同じようにバンカーで真っすぐな役柄でしたが、どちらかというと、白黒画面でピシッとシャープに切っていくような話で、「野崎」はもっとカラフルで華やかですね。いろいろな面があって、家庭が出てきたり、「こんな銀行員いるの?」ってくらい面白いキャラクターが出てきたり。例えば岸谷五朗さん演じる専務の武田というキャラクターは総会屋と見間違うような役柄なんですよ。こんな一流銀行にこんな人いるのってくらい(笑)

――武田をはじめ、本当に個性豊かなキャラクターが登場しますよね。

一見、「ああ漫画じゃないか」と思われるようなことがあるかもしれない。でも意外と現実にもあるんですよ。銀行員って真面目でみんな刈り上げているのかって思っていたら、長髪の銀行員も見たことあるし、周さんも元々銀行員で事実を基に、いろいろな銀行の要素をミックスしていると仰っていました。

――監査役がドラマ主人公になるのは初ですが、見てほしいところや、注目してほしいところはございますか?

銀行だ、監査役だなんて聞くとちょっと堅いんじゃないかなと思われると思うんですけど、そんなの知らなくても楽しめる話になったかなという気はしています。

今回、「株価暴落」のときのプロデューサーと再びタッグを組めたのですが、「株価暴落」のときに「WOWOWは社会派ですけど、エンターテインメントしていいんですよ」と仰っていたんです。それが印象的で、もしやれる機会があったらそれは忘れずに入れたいなと思っていたので、真面目一本槍ではなく、エンターテインメントとして楽しんでいただけるように意識しました。

■ くせ者ぞろいの共演者も見どころ

――久々に共演される方もいらっしゃいますよね。初の女性支店長を務めるエリート行員・立川を演じる松嶋菜々子さんとは、映画「ホワイトアウト」以来17年ぶりの共演ですが、いかがですか?

立川をできる方はそうそういないだろうなと、ちょっとした表情とかだけで表現していくのって意外と難しいですし、経験を重ねていないとできないと思います。

松嶋さんが演じることで男性行員たちの中でも闘えるんじゃないかと思わせる説得力がある。でも実は、弱そうにも見える部分もあって…そのギャップが楽しいというか、たぶんすごく面白いお芝居をされているんじゃないかと思います。監督はずっと「悪い女だ~!」って大笑いして喜んでいましたね(笑)

――ユースケ・サンタマリアさんともドラマ・映画「踊る大捜査線シリーズ以来の、共演ですがいかがでしたか?

ユースケで良かったと思いました。野崎と阿部(ユースケ)って、野崎が先輩で阿部が後輩ですけど地位は逆転していて、ちょっと難しい関係なんですよ。しかも、ユースケが演じた阿部は、パッと見あまり好かれるキャラクターじゃなくて、初対面の方が演じていたら「この野郎」と思うところ、今回まったく思わなかったし愛情を持てました。

突っ張っているけど、「本当はいいやつなんじゃない?」って(笑)。過去に、野崎は阿部を庇って、ファイナンスに出向しているんですけど、そのことにもある意味説得力があったというか。

また、彼はカットがかかった後、相変わらずくだらないこと言ってくれるわけですよ(笑)クランクインしたばかりでスタッフも僕自身もすごく緊張していた中、いい意味で現場の空気を自分たちの身の丈に落としてくれました。そうじゃなかったら、肩に力が入ったまましか投げられなかったかもしれないので、すごく感謝していますね。

――今回は織田さんよりも先輩の方々も多数出演されていますよね?

最近自分よりも年下の人と共演する機会が多くなっていたんですけど、今回は半分以上、僕よりも年齢が上の先輩たちです。

先日50歳になったんですけど、「この年でも小僧役ができるんだ」と思いました。監査役という新しいステージで、新入社員かのような芝居から始めています。古谷さんをはじめ海千山千の先輩たち相手に、野崎は本当に真っすぐ堂々と相手にぶつかってストレートしか投げないので、できることなら今度はこの出演者たちと変化球を投げまくっていい役でぶつかりたいですね(笑)

――最後に視聴者の方に向けて、一言お願いします。

原作で緻密にとても細かく描かれている部分を1話から8話にぎゅっと凝縮しているので、本当に気を抜くシーンはないです! 不条理な目に遭ったり、その悔しさを感じたことがある人にはぜひ見てほしいし、そういう人が応援してくれたらうれしいですね。(ザテレビジョン

主人公・野崎修平を演じる織田裕二