CES 2018の会場であるLas Vegas Convention Centerには,VR関連製品やサービスを集めたその名も「Virtual Reality」という一画があった。
 2016〜2017年頃は,新製品や新サービスの展示としては,やや下火になりかけた印のあるVR関連の展示だが,2018年は,また活気を取り戻しつつあるように思える。「Rift」や「Vive」,「GearVR」といったVR対応ヘッドマウントディスプレイ(以下,HMD)が登場して2年ほど経ち,次の革新が起こりつつあるということなのだろう。

 さて,そんなVirtual Realityコーナーで,「何かネタになる,面VR機器はないかいな」と考えながら散策していたところ,学機器メーカーとして世界的に名高いZEISS Internationalツァイスインターナショナル,以下 ZEISS)のブースがあった。
 ZEISS2017年9月VR対応HMDを発表し(GamesIndustry.biz Japan Edition関連記事),東京ゲームショウ2017では「Google Cardboard準拠のいわゆるVRゴーグルながら,SteamVRに対応するという前代未聞の製品「VR ONE Connect」を展示していたこともあるので(GamesIndustry.biz Japan Edition関連記事),何か新しいものはないかと覗いてみたところ,まさにそのVR ONE Connectを使ったSteamVRデモ機があった。筆者の記憶にある限り,「VR ONE ConnectによるSteamVRデモが披露されたのは今回が初めてだ。


 VR ONE Connectベースモデルとなっているのは,Google Cardboard準拠の純然たるVRゴーグルとして発表され,市場にも投入済みの「VR ONE Plus」である。ZEISSによると,VRゴーグル本体自体はVR ONE Plusそのものだそうだ。


 VR ONE Connectは,そんなVR ONE Plusと,専用アプリセット品だそうだ。VR ONE Plusへ取り付けたスマートフォンPCUSBケーブルで接続し,スマートフォン上で専用アプリを実行すると,PC上で動作するSteamVR対応アプリスマートフォンの画面に表示できるようになっている。
 スマートフォンiPhoneAndroid端末のどちらにも対応。取り付けられるスマートフォンは画面サイズが4.7〜5.5インチのものだそうだ。


 VR ONE Connectにはめ込んだスマートフォンは,単にVR映像を表示するだけでなく,スマートフォン内蔵のセンサーを使って,三軸自由度(3DoF)のモーショントラキングも行える。
 もっとも,SteamVRは,VR HMDの位置や動きを検出するためのベースステーションサポートすることで,位置や動きをより正確に検出する仕組みをサポートしている。それに対してVR ONE Connectで利用できるのはスマートフォン側のセンサーだけなので,精度面の制約からは逃れられない。


 Cardboard互換機器であるVR ONE Plusには,VRアプリを動かすためのコントローラが付属しないが,SteamVR対応となる以上,アプリを操作するためのコントローラが当然必要になる。
 そこでVR ONE Connectには,三軸自由度のセンサーを内蔵し,動き検出に対応したBluetooth接続コントローラが2つ付属する。見たは,GoogleVRゴーグル「Daydream View」の付属リモコンとよく似た印だ。


 VR ONE ConnectとつながったPCは,特別な仕様のものではなく,販のゲーマー向けデスクトップPCとのこと。PCの詳しい仕様は教えてもらえなかったが,VR映像USB経由で出するソフトウェアの負荷も考慮すると,SteamVRに対応するスペックPCよりも,やや高い程度の処理があれば十分ではないだろうか。
 ちなみにZEISSスマートフォン側の必要スペック明らかにしていないが,SteamVR対応アプリ遅延の少ない映像表示を実現するためには,相応に高いスペックスマートフォンが必要と思われる。


FPSデモで「VRゴーグルによるSteamVR」を体験

 さて,今回筆者がZEISSブースで体験できたデモは,FPSタイプゲームだった。SteamVR対応のFPSではよくあるが,左右の手に握ったコントローラトラックパッドを使ってワープ移動や視点の移動を行い,コントローラを向けた方向にを撃って敵を攻撃するという,シンプルな操作系だ。

 スマートフォン側のスペックや,スマートフォンPCUSB経由で接続するという仕組みからして,映像フレームレートは,SteamVRが本来要する90fps以上に達しているとは思えない。長時間体験すれば,フレームレートの低さから,VR酔いを起こした可性はあるだろう。
 ただ,少なくとも今回のデモでは,フレームレートの低さや頭部の動きに対する遅延はあまり感じず,むしろVR映像の画素が見えてしまうほうが気になった。ZEISSレンズが優秀すぎるのか,USBの帯域幅で間に合うようにVR映像解像度を下げているのか,その両方かは何とも言えないが,ちょっと違和感を覚えたのは確かだ。

 VR ONE Connectで十分なVR体験が得られるかどうかは,ゲームの作りに左右されるのではなかろうか。

 ZEISSの説明員によると,VR ONE Connect2018年の発売予定で,北市場におけるメーカー想定売価は129ドル程度になるとのこと。
 VR ONE PlusでZEISS日本語マニュアルを用意しているくらいなので,VR ONE Connectも,内販売される可性は大いにありそうだ。「スマートフォンSteamVRアプリプレイできる」点に魅を感じる人は,内発売に期待しよう。

リンクZEISSのVR ONE Connect 製品情報ページ(英語)
リンクZEISSのVR対応製品情報ページ(英語)


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[CES 2018]スマートフォンでPC用のSteamVRアプリを動かせる!? ユニークなZEISS製VRゴーグル「VR ONE Connect」を試してみた