JASRACは、30日、ファイル共有ソフトを使用してインターネット上に市販の音楽DVDの動画ファイルを無断で公開していた事件について、著作権法違反(公衆送信権侵害)の疑いで、埼玉県大宮警察署に告訴状を提出した。

今回の事件は、福岡県北九州市在住の男性(34歳)が2012年4月5日から同月8日までの間、ファイル共有ソフトShare」を使用してJASRACの管理楽曲が入った動画ファイルを違法にアップロードし、不特定多数のインターネットユーザーに対して送信できるようにして著作権(公衆送信権)を侵害したもの。

JASRACは2003年から、ファイル共有ソフトを用いた著作権侵害行為の防止に向けた対策を継続してきた。2010年3月からは、「ファイル共有ソフトを悪用した著作権侵害対策協議会(CCIF)」が策定したガイドラインに基づき、侵害者に違法にアップロードしたファイルを削除するよう求める活動も行っている。

また、本年3月には、インターネット上で音楽を利用する中学生・高校生等がファイル共有ソフトを使って違法ファイルを共有しないよう、マンガで学ぶ「ファイル共有落とし穴」を京都府警察および京都精華大学と共同制作し、若年層への啓発を推進している。