2018年2月4日(日)放送スタート予定のプリキュアシリーズ新番組『HUGっと!プリキュア』(ABC・テレビ朝日系列)。そして、3月17日(土)公開予定の『映画プリキュアスーパースターズ!』。
この2作品の合同会見が、2月1日(木)に東京都内でおこなわれた。2004年にプリキュアシリーズ1作目『ふたりはプリキュア』の放送がスタートしたことを記念して、この日は「プリキュアの日」と制定されたばかり。SNSでは、ファンや関係者の喜びの声が挙がっていた。

魔法つかいプリキュア!』『キラキラ☆プリキュアアラモード』に続く2018年の新しいプリキュアは『HUGっと!プリキュア』だ。
野乃はな引坂理絵)という女の子が、不思議な赤ちゃん・はぐたん多田このみ)と出会う。はぐたんを育てるため、はなはプリキュアになったりお仕事体験をしたりと多忙な日々を送ることになる。

制作プロデューサー挨拶
まずは、プロデューサーの鷲尾天東映アニメーション)から、プリキュアシリーズ15周年の挨拶。

鷲尾「プリキュアは今年15周年を迎えました。1作目に熱狂して見てくださっていたお子さんたちが当時5歳くらいと考えると、ちょうど成人を迎える年が今年です。自分がプリキュアの年齢を超えて大人になっていることに、驚いている方もいるかもしれません。

現在、プリキュア15周年を記念したPVを、池袋駅構内のマルチビジョンで流しております。その他、都内6か所の駅に2メートル×7メートルの巨大ポスターを掲示中です。私も見に行きましたが、急いでいる人も足を止めて『あ、これ知ってる!』『見てた!』と写真を撮って行かれる姿が印象的でした。その姿を見ると、本当にやってきて良かったと感じます。

テレビシリーズと映画につきましては、これまでと変わらず、こどもたちに向けて丁寧に、そして印象に残るように、そして大人になっても忘れないように作品づくりをして行きたいと思います。いまのこどもたち、そして未来のレディーたちに向けての作品として、今後も展開していく予定です。どうぞよろしくお願いいたします」

続いて、プロデューサーの梅田和沙(ABCアニメーション)が、『HUGっと!プリキュア』に登場する「はぐたん」を抱えて登場。テレビ新シリーズと映画の企画を説明する。

梅田「まずは『HUGっと!プリキュア』ですが、シリーズ15作目となる今作では、こどもを守るお母さんとしてのプリキュアを描きます。赤ちゃんというのは未来の象徴です。多忙な毎日でも、たいへんなことや上手くいかないことがあっても、仲間との友情、勇気、あすへの希望を持って立ち向かい乗り越えていく。そうして積み重なっていく明るい明日の先に、より良い未来、無限大の可能性が広がっている。『なんでもできる! なんでもなれる! 輝く未来を抱きしめて!』。そんなメッセージを、プリキュアの活躍を通じて、お子さまたちにお届けできたらいいなと考えております」

そして、梅田から『映画プリキュアスーパースターズ!』の3つのポイントが発表された。
1つ目は、「約束」というこどもでも大人でも大切なものがテーマであること。
2つ目は、プリキュア三世代を表す三つ葉のクローバーがモチーフであること。
3つ目は、映画はアイルランド文化にインスパイアされているということ。

梅田「今年で15周年目を迎えるプリキュアシリーズ。このあとも、テレビ、映画を中心に、みなさまに親しまれ愛されるようより一層の活躍を続けてまいります。どうぞよろしくお願いいたします!」

プリキュア初名乗り! 15周年への意気込み
続いて、『HUGっと!プリキュア』で声優を務める引坂理絵野乃はなキュアエール役)、本泉莉奈薬師寺さあやキュアアンジュ役)、小倉唯輝木ほまれキュアエトワール役)が登壇。名乗りが初披露された。

「みんなを応援! 元気のプリキュアキュアエール!」

「みんなを癒す! 知恵のプリキュアキュアアンジュ!」

「みんな輝け! 力のプリキュアキュアエトワール!」

かわいい!
元気いっぱいに動くキュアエール。流れるようになめらかな動きのキュアアンジュ。ランウェイでのモデルのようにひとつひとつの動きが決まるキュアエトワール。名乗りだけで3人のキャラクター性の違いがバッチリわかった。

続いて、3人の声を務める声優たちが、15周年目の作品に対する意気込みを語った。

引坂「プリキュアに携われることがわかった日には、大泣きして朝まで眠れませんでした。これまで15年間バトンを繋いできてくれた作品に対して、私がどう関われるかと考えると、身が引き締まる思いです。選んでいただいたということは、きっと私にもできることがあるのだと思います。みなさんも、ぜひエール、そして引坂を応援してください」

本泉「とても長い素敵な歴史を持ったプリキュアシリーズに関わらせていただけること、そして、キュアアンジュ薬師寺さあやという素敵なキャラクターに出会えたこと、とても光栄に思います。初めてキュアアンジュとしての声を撮らせていただいたときに『本当に私なんだな』と改めて実感することができました。たくさんの先輩方が積み上げてきたプリキュア、そしてたくさんの愛が詰まったプリキュアを、私もその一員として支えていく、そして、一緒に盛り上げていけるように、私もさあやとともに成長していけるようにがんばっていきます」

小倉「私自身も、幼少期にはプリキュアを見て育った世代です。まさか私も自分がプリキュアになれる日がやってくるとは夢にも思っていなくて、今日もまだ夢の中にいるような感じ。自分も幼いときにプリキュアを見て感じてきたドキドキ、キラキラ、ワクワク、そして憧れ、強さや優しさ、いろんな絆。そうしたものを、今度は自分が世代を超えて、たくさんのこどもたち、そしてこどもを超えて、たくさんの人たちの心に響かせることができるように取り組んでいきます」

アクションシーンの見どころについて聞かれると、引坂が前のめりになって話し出す。

引坂「HUGプリのアクションの見どころは、いままでとちょっと違うと言いますか、原点回帰と言いますか。『拳を使って戦う』というのが熱いポイントだと思います。本当に気合いを入れて「はあっ!」と殴るので、ドスのきいた声にもなっているかも。でもそれも、本気の戦いだからこそ。だからこそ、見ていて清々しい気持ちになってもらえるのではないかと個人的には思います」
本泉「毎回、バトルのあとにちょっとつかれちゃう感じです(笑)」
引坂「息が上がっちゃう感じ」
小倉「本当にそうだねえ」

3人で合わせる技の声はまだなかなか揃わないが、3人だけの合図やタイミングがはかれるように試行錯誤しているそうだ。
声優の気合いもたっぷりのアクションシーン、楽しみ。

こどもが真似できる悪役を目指した北村一輝

第2部は、『映画プリキュアスーパースターズ!』の記者会見だ。
キュアミラクルキュアホイップキュアエールと手を繋いで、ゲスト俳優の北村一輝(ウソバーッカ役)と小野賢章(クローバー役)が登場した。

プリキュアに囲まれての登場について聞かれると、嬉しそうに「目を見てくれるのでドキドキしちゃう」と答えていた北村。
アニメ作品で声優を務めるのはこれがはじめてだそうだが、オファーがきたときはどう思ったのだろうか。

北村「オファーはすごく嬉しかったですよ。『プリキュアの映画の話が来ています』と言われて、内容も聞かずに即『やる』と返事しました。この世界観にいていいのかっていうちょっと戸惑いもありましたが。本当に、やっぱり、こういうすごく僕らでも知っているような有名なアニメの世界観に入れるのもすごく光栄なことだと思いますし、楽しんでやろうと思いました」

小野は、自身もプリキュア世代。思い出を語った。

小野「僕は妹がいるのですが、僕が中学生くらいの頃に、妹と『ふたりはプリキュア』を見ていました。今でも主題歌を歌えるんですよ。だから、まさか自分がこの世界に参加できるなんて思っていなかったので、戸惑いました。普段は男性ばかりの現場が多いので、女性ばかりのスタジオだと雰囲気も違って、どこを見たらいいかわからない感じ。でも、すごく楽しく演じさせていただきましたよ」

司会者に「女子校の中にいるような気持ちですか」と聞かれると、「はい、ちょっと罪悪感のようなものを覚えます」と笑っていた小野。
小倉は、共演経験もある小野について「小野さんってこんな素敵な、ピュアでナイーブな感じのお芝居をすることができるんだ、とイメージが違って驚いた」と、笑いを取っていた。

北村「脚本を読んだときは、台詞が全部『これはなんだウソ~』『信じないウソ~』とか、普段言わないようなことばっかり。果たしてどういう風に言おうかといろいろ考えたりもしたんですが、それもこれも結構楽しかったです。物語はシンプルですが、その中に『約束を守る』という、大人になって忘れがちな大切なことが書かれていたりもします。

この中でどういう風に自分がやって行こうかと思ったときに、こどもさんが見るということをまず考えました。いくら悪役だとしても、どこかで可愛さがあり、こどもが真似できるようなキャラクターのほうが良いんじゃないかなと、自分で考えてやってみました」

レギュラーの声優だけでなく、ゲスト声優も一丸となって「こどものために」と気持ちを込めて制作された『映画プリキュアスーパースターズ!』。
北村が演じるウソバーッカは人間ではなく怪物だが、こどもを思う北村の優しさを感じながら見てみたい。

ホイップかわいい。テレビ、映画、15周年企画が目白押し!


今回の会見では、12人のプリキュアが登壇。
中でもキュアホイップは、話している人の言葉に反応してすぐにリアクションを取る。落ち着きのなさが可愛らしかった。
キュアエールは動作が大きく、頭が揺れるとピンク色の髪の毛がなびいてとても絵になる。これからのショーなどでの活躍が楽しみだ。

15周年を迎えたプリキュアシリーズ、今年はイベントや企画が目白押しになる予定だそうだ。テレビ新シリーズ、新作映画とともに、15周年企画の情報にも注目していきたい。

(むらたえりか

◇テレビ作品情報
HUGっと!プリキュア
ABC・テレビ朝日系列にて
2月4日(日)スタート 毎週日曜日朝8時30分放送
(c)ABC・A・東映アニメーション
声の出演:引坂理絵本泉莉奈小倉唯多田このみ野田順子

◇映画作品情報
映画プリキュアスーパースターズ!』
3月17日(土)ロードショー
(c)2018 映画プリキュアスーパースターズ!政策委員会
声の出演:引坂理絵本泉莉奈小倉唯多田このみ野田順子
ゲスト声優:北村一輝小野賢章

小野が「まぶしい」と言うとすぐにまぶしい仕草をするキュアホイップ(左上)