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イギリス動物愛護団体活動家養豚場などの飼育業者たちが対立している。愛護団体は畜産農家を「殺戮産業」と罵倒し、農場の関係者は「動物愛護を謳いながら、殺害脅迫状を送るとは語るに落ちている」と唖然としているという。

イギリスのこうした対立とは違うが、国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストで危急種に分類されるツキノワグマを、秋田県が推定生息数の6割に相当する数を捕殺したことに対し「やり過ぎだ」という批判が上がった。

批判したのは『日本熊森(くまもり)協会』(本部:兵庫県、会員:1万7000名余)で、昨年10月「根絶殺害に近い」と秋田県の佐竹敬久知事に有害駆除と冬の猟の中止を強く求める要望書を提出した。しかし、秋田県にも言い分がある。

 

秋田県に対する「クマ殺し過ぎ」という批判の是非

捕殺はすべて住民の要望

「昨年12月末までの捕殺数は817頭ですが、このうち767頭は住宅地や農地への出没による『有害駆除』です。すべて住民の要請に応えた結果で、人的被害は死者1名、重傷者が5名、死傷者数は計20名に上っているのです」(県庁詰め記者)

環境省のまとめによると、秋田県の捕殺数は今年度(昨年10月末時点)全国最多だ。昨年度も全国最多の476頭で、この10年で唯一2年続けて300頭以上に達しているという。

「ただ、県によると全生息数の6割も捕殺していないそうです。県の目視調査では、実際に推定生息数をはるかに上回るクマがいると推測されています。今春に生まれるクマも合わせれば、もっと多いはずで、大量捕殺が今年度だけであれば、影響は少ないと県では見ているのです」(同・記者)

生息実態に応じて捕らえたクマを山へ帰す『放獣』や、クマが里山に下りないように山奥の自然保護、クマのエサになる果樹や生ゴミなどを人の生活圏で放置しない。こういった地道な活動がクマの捕殺を減らすために有効な手段だろう。

 

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