松本潤が、ショボい刑事事件に挑む弁護士役を務めるドラマ『99.9 -刑事専門弁護士- SEASONII』(TBS系)の第5話が11日に放送されました。視聴率は17.0ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、相変わらず好調です。

 今回、深山大松本潤)が弁護を担当することになったのは、引っ越し業者で働く17歳少年山崎市川理矩)。山崎は、女子高生工藤美子清原果耶)への強制わいせつの疑いで逮捕され、身に覚えはないものの刑事に強要されたため自。起訴されてしまったのです。

 久美子言による事件のあらましは以下の通り。12月12日20時頃、久美子多摩中央山崎とその友人・大江福山大)にをかけられ、から公園へ移動。そこで2人に襲われてしまったというのです。

 しかし、事件が起こったとされる日時、山崎は会社の同僚たちと焼き肉屋へ行ったというアリバイがある。また、久美子携帯電話の通話記録を調べたところ、から公園へ移動していたハズの時間帯に、出会い系サイトで知り合った男性電話をかけていたことが判明します。

 形勢不利とみた検察側は、ここで暴挙に出ることに。実際の事件は12月6日に行われたのだと訴因変更をしてきたのです。しかしそれならばと、深山は、6日に公園内で動画撮影を行っていたダンスチームから映像を借りてチェック。そこに3人の姿は映ってなく、山崎冤罪を確信します。

 ところが、ここで予期せぬ出来事が。それまで犯行を否認し続けていた大江が、訴因変更された途端、一転して罪を認め始めたのです。

 これはおかしい。何かある。そう直感した深山は、大江と面談。すると、大江は事件当日、が降っていたと自供するのですが、チェックした映像にも6日のレーダーにも、多摩中央および公園内に降データは認められません。

 しかし、その日、多摩中央から少し離れた西府中駅周辺では、局地的にが降っていたことに深山は気づきます。そして、情報め西府中駅へ向かうと、6日にひったくり事件が起こり、その時に負ったケガが原因で被者が死亡したことが判明。撃者言によれば、犯人うなじには十字架のタトゥーがあったとのことですが、大江うなじにもバッチリ同じものがあるのです。

 以上の事実を深山が法廷で披露したところ、大江は観念。そして、その様子を傍聴席で見守っていた久美子が、出会い系サイトで知り合った男性と待ち合わせしたことを、教育評論家を務める・純恵(吉沢絵)に隠したかったがため、強制わいせつ事件をでっち上げたことを状し、一件落着となったのでした。

 さて、感想。日本刑事事件における裁判有罪率“99.9”タイトルに用いている割に、これまで扱われた事件はどれも検察側の拠が不十分なものばかり、という同ドラマ。0.1どころか100%覆せそうな事件ばかりを担当している深山ですが、今回の事件もなぜ逮捕・起訴に至ったのか首を傾げてしまうものとなりました。

 まず気になったのは、山崎アリバイ。一緒に焼き肉屋へ行った会社の同僚たちは言をしてくれなかったのですかね。それと、周辺だったら、どこかしらの防犯カメラ映像が残っていそうなものですが。久美子の面通しだけで警察山崎犯人扱いし、自の強要を迫ったとのことですが、あまりに捜杜撰すぎるように思います。

 そして、久美子の通話記録を深山が調べてみるとすぐ、出会い系サイトで知り合った男性が浮上するというお粗末な展開。挙句の果て、事件日を勘違いしていたという流れとなり、「こんな裁判、ありえないだろ!」と見ていてウンザリしてしまいました。

 ただ、にも思えた今回の事件ですが、ネットで調べたところ、2001年静岡県御殿場市で実際に起こった事件、通称“御殿場事件”にソックリ。被者が女子高生で、裁判途中に訴因変更したことなど、ミソとなる部分はごっそり引用しているようにも思えます。

 大きく違う部分は、実際の裁判では、犯格とされた少年たちが有罪判決を受けたこと。当時、有罪・冤罪を巡り、マスコミにも大きく取り上げられました。その事件と類似した内容を、“容疑者を冤罪から救う”がテーマの本作で描いたということは、少なくとも少女をついたことに対して批判の意を表明したとも捉えられますよね。

 そうであるとするならば、久美子に対して何らかの処置を施すべきでした。泣いてごめんなさいで済まされるだけでは、何のメッセージ性もない。これではただ、事件部分の創作を放棄しただけに思えてしまいます。それに加え、話に矛盾点があっても、「実際にあった事件だよ」と言い逃れができるというズルさも感じられました。

さて、次回は尾崎舞子木村)の雄太佐藤勝利)が2年前に起こした窃盗事件を巡る展開になるということですが、これも実際の事件をモチーフにしているんですかね。放送までに調べておきたいと思います。
(文=大羽