昨年1〜3月に放送され、特に老け専でもない視聴者ハートをもときめかせてしまったおじさんドラマバイプレイヤーズ〜もしも6人の名脇役シェアハウスで暮らしたら〜』の続編『バイプレイヤーズ〜もしも名脇役がテレ東朝ドラで無人島生活したら〜』テレビ東京水曜21:54〜)がスタートした。

確かに前作(全話レビュー)が終わった時には「もっとおじさんたちの生活を見続けていたかった! お願いだから続編やって!」とは思っていたけど、まさか1年も経たずに実現するとは……。しかも水曜22時台の1時間ドラマとして!

ドラマなのか、ドキュメンタリーなのか、はたまたバラエティなのか、ハッキリとカテゴリー分けできない、とにかくバイプレイヤーおじさんたちがキャッキャウフフイチャついている姿を見ているだけで幸せな気分になってしまう不思議な番組。

ある意味深夜番組ならではの悪ノリ感も込みで成立していたと思うのだが、それをプライムタイムに昇格させたらどうなってしまうのか?

バラエティ番組の場合、出演者はになってるけど、企画いちいち難にアレンジされちゃってダメになってしまいがちなパターンだけど、『バイプレイヤーズ』は……今のところ、輪をかけて悪のりしていてサイコー!

ドラマ役となるバイプレイヤーの面々は前作から引き続き、遠藤憲一、大田口トモロヲ、寺島進松重豊石研の5人。

前作に出演していた寺島進は残念ながら「スケジュールの都合により今作はお休みします」とのこと。

普通だったら役の6人がわないなら、ドラマの放送スケジュールの方を調整しそうなもんだが、「スケジュールの都合がつかなかった」ということまでをネタにしているあたりが頼もしい。

そして「今作は」という部分がどうしても気になってしまう。……ということは、さらなるシリーズ化を狙っているということか!?

深く考えずにおじさんたちを眺めよう
前作は、とあるドラマ企画のために大の別荘で共同生活をすることになる……というおじさん版『テラスハウス』だったが、今回は、共同生活は共同生活でも、でのサババル

ドラマのロケが行われるへ向かうため、大所有のクルーザーで出発したら、間違った地図を持っていったせいで遭難してしまい、生活をよぎなくされる……。

シェアハウスからいきなりそこまで飛ぶ!?」という行きすぎな設定だが、サババル生活をすることによって本性がむき出しに。

強面な顔に似合わず小心者な遠藤憲一トラブルメーカーだけどメンバーに対するハンパない大。エキセントリック……というかサイコパス田口トモロヲ。様々なスキルを持っていて頼りになる松重豊されキャラだけど裏がある石研。

それぞれのキャラクター(『バイプレイヤーズ』ワールド内でデフォルメされたキャラクター)が分かりやすく説明され、前作を見ていなかった人も、虚実入り乱れた『バイプレイヤーズ』の世界にすんなりと入り込めたのではないだろうか。

サババルな極限生活といいながらも、相変わらずキャッキャとイチャつく楽しそうなおじさんたちを眺めているだけで楽しい。このドラマストーリーとか深く考えずに、そう楽しむのが正解!

本田望結ちゃん、こんなことやってて大丈夫!?
前作では別荘を拠点としつつ、各自が仕事先に行くとそこで事件が起こって……的な展開だったが、今回は全編通して5人が同じ(劇中)ドラマに関わることになる。

そのドラマというのが、テレ東がはじめて手がける(という設定)の連続ドラマ『しまっこさん』。

要はNHK朝ドラパロディなのだが、『しまっこさん』公式サイトが立ち上げられるなど、パロディにしてもやたらと気合いが入っている(架のPR動画がまたヒドイので見て!)。

主人公吉田教師役の岡田将生あたりはいかにもありそうなキャスティングだし、なんといってもヒロイン本田望結ちゃんは「いつの間にこんなに成長したの!?」と思ってしまうくらい、朝ドラヒロイン感がみなぎっている。

現在13歳ということなので、ちょっと若すぎるとは思うが、もうちょっと成長したら、本家NHK朝ドラヒロインガチで選ばれてもおかしくない!

いや、逆に、ここで朝ドラパロディをやらされちゃったせいで、本家の方で採用されないんじゃないかという余計な心配もしてしまうが。

第1話では、漂流したせいで撮影に参加できないおじさんたちのサババル生活と、おじさんたちがいないけど仕方なく撮影をはじめる『しまっこさん』チームカットバックしながら展開していたが、今後も『しまっこさん』が本編のとどう絡んでくるのかも楽しみだ。

出演者にもシークレットゲストに期待!
ストーリーらしきものはあるものの、それ以上に、おじさん5人がこの変なドラマ(『バイプレイヤーズ』)に出演させられたせいで、こんな変なことをやらされた、こんな人たちと絡まされた……というリアクションを見る、ドキュメンタリー的な楽しみもある本作。

前作も、深夜番組とは思えないゲストとの絡みが見どころのひとつだったが、今回はプライムタイムに昇格して普通に予算が増えたのか、ゲストがまたスゴイ!

漂流して撮影に参加できなくなった5人の代役として登場したのが、小日向文世、野間口徹、森下幸、甲本裕という、こっちはこっちで別のバイプレイヤーズが作れるんじゃないかという面々。

前作で「名前はちょいちょい出てくるけど、ホントに出てくるの?」級のスペシャルな扱いだった役所広司も初回からバッチリ登場しているし、第2話以降は、これまたバイプレイヤーズに入ってもおかしくない名脇役でんでんや、寺島しのぶも登場するようだ。

さらに、台本上は「××」と表記されている、出演者たちにもなのか知らされないシークレットゲストも用意されていて、ぶっつけ本番でそのゲストと対面した際のリアクションまで収録しているという。……そんなドラマ、あるか!?

前作の制作段階では「おじさんたちがかわいい!」といった、ドキュメンタリー的な楽しみは想定していなかったようで、放送開始後のネットの反応を見て、途中からそっちに寄せていったと監督インタビューっていたが、今回は最初っから「おじさんドキュメンタリー需要」に応える気マンマンだ!

何といってもの名前が「雄おじがしま)」だし。

ただ、この手の楽しみ方って、ユーザー側が勝手に喜んでいるうちはいいんだけど、制作側が必要以上に「分かってる」を吹かしてくると逆に醒めてしまうもの。

その辺は絶妙なさじ加減でやっていって欲しいところだが……。

とりあえず本編終了後の「バイプレトーク」をちゃんと残してくれてありがとう! 分かってるね!
イラストと文/北村ヂン

イラスト/北村ヂン