デパートや駅、公共施設などのトイレ待ちをする際、ときどきひどく困ることがある。
それは、「たまたま自分の順番で空いた個室が、猛烈に臭い」とき。

明らかに汚れているなら、堂々と避けることもできるが、ニオイの場合はちょっと難しい。
前の利用者は体調が悪かったのかもしれないし、体質かもしれないし、失礼になるといけないとは思う。また、原因は前の利用者でなく、もっと前にさかのぼるのかもしれない。

ニオイは別に悪意のあるものでもないし、仕方がないとはわかっている。それでも、時々どうしても耐えがたいときがある。しかも、自分の場合、どういうわけか、そこそこの頻度でそういうトイレに遭遇する。
トイレが行列しているとき、明らかに長時間出入りのない個室があって、嫌な予感がしていると、自分の順番にちょうどそこが空き、入ってみると、ああ……というパターンもある。

ひとはこんなとき、どうしているのか。

周囲の10代から50代までの女性20人に聞いた。


大多数の意見は「我慢して入る」
まず驚いたのは、「そんなに臭いトイレに当たったことがない」という人が、4人もいたこと。

「全体的に汚い、臭いトイレはあるけど、たまたま臭いところに当たった経験はない」という人が、5分の1もいるとは、なんともうらやましいことだ。
さらに、大多数の人(12人)は、「仕方ないから我慢して入る」「息を止めて入る」と答えた。
その理由として多かったのは、以下のようなもの。
「お互いさまだから」
「汚いならもちろん入らないけど、ニオイなら我慢する」
「入らないと、前の人(前に利用した人)にも、後ろの人にも失礼になるから入る」
「自分と思われたらシャクだな……とか思うしフツーに嫌だけど、みんな並んでるし、運が悪かったと思って入るなー う○こだけに」
「入りたくないけどもし後ろに人がいたら……『お先どうぞ』って譲りたいけどそれも(後ろの人に)失礼なような。もし『お先どうぞ』したとして、その人も後ろの人に、さらにその次の人も……って、まさかの連鎖が起きても困るよね」

自分が嫌なことは他人にもしない。また、滞在するわけじゃなし、トイレのわずかな時間くらい我慢する、という人が多いようだ。


ニオイのするトイレに入らない人はどうしている?
そんななか、「入らない!」と答えた人(4人)がどうしているのか聞いてみると……
「前に、入らなかったことはある。次の人に『先どうぞ』とか言って。でも、急いでたり、かなりな混雑だったら、我慢するかもー。犯人扱いされても泣き寝入り」
「急ぎじゃないときは、いったん出てフロア移動をするとか、次の場所まで我慢する。どうしても急ぎのときは入るけど、自分だと思われるのが嫌だから、眉をひそめたり、もともと臭いことをさりげなくアピールしたりする」
「もう一度列の先頭に戻って、次の人に『どうぞ』と言う。次の人も嫌かもしれないけど、ニオイの感じ方は人それぞれだから、ニオイがそれほど気にならない人もいるだろうし、少しでも早く入りたい人もいるかもしれないと思う」
「どうしても急ぎのときは仕方なく入るけど、そうでないときは、失礼にならないように急用を思い出したフリをしたり、携帯が鳴ったフリをしたりしながら、とりあえずトイレからいったん去る。それか、『洋式トイレ待ち(あるいは和式待ち)』のフリをするのも良いかも。『洋式じゃないと無理』という人はけっこういるから、それは全然問題ないけど、『和式待ち』の人はほとんどいない。だから、『え?』という不思議な顔はされるけど、無理して入るより良い」

「我慢する」人にも、そうでない人にも共通して言えるのは、「自分自身がそのニオイを我慢できるかどうか」よりも「ニオイの原因が自分だと思われたくない」ということを考える人が多いこと。

たかがトイレ、されどトイレ。口には出しにくいけど、非常にデリケートな問題です。
(田幸和歌子)

あなたなら、どうしますか?(画像はイメージ)