長年欧州の名門舞踊団で踊り、フリーとなってC/Ompanyを立ち上げてからも内外で精的に活動する大植太郎俳優として映画演劇の第一線で活躍しダンス方面での躍進も著しい森山未來OrganWorks宰し振付としても注される気鋭・平原太郎が再結集! 2014年に初演され、2016年に全ツアーが行われた『談ス』は、ダンスあり、セリフありのユニークスタイルによって話題を呼んだが、2018年5月6月、3人が再び共演する新作が全17か所で21回上演される。大植、森山平原が出席した合同取材会見の模様をお伝えする。

公演名に込めた思い

まず気になるのが演名(下記写真参照)。何と読むのか、どういう意味なのか? 構成の大植によると発端は森山が「てりむくり」という屋根の建築様式に注したことだという。森山いわく「反りの部分と丸みを持った2つの様式があり、それが日本に入り折衷案として生まれた。日本人のあり方のなかにもそういうものがあるんじゃないですかね。日本の編集のあり方というか、そういうふうにして少しずつ自分たちの様式を確立していった。日本語読み方もいろいろで、日本のあり方みたいなものをテーマにして題名に込めたんですけれど」。で、読み方は決まっておらず最終的にも決めない模様。森山が「今日はなんて読むんですか?」と平原ふると、「おすしめする」と答えた。オスとメス?ではなく「食べる方!」で「お寿司召する」?らしい。

3人の関係性から生まれるドキュメント

『談ス』シリーズといえば、個性豊かな3人の男子り、踊ることでき合う独特な舞台運びに定評があり親密感も感じさせる。大植は新作に関してこう話す。「今回はまるっきりゼロの段階から取り組めてありがたい。『談ス』のイメージを自分たちのなかでも払拭し、変わっていきたいので、転換のような感じになれば。界線がテーマで、子供の遊びとかでも地をとったり線を引いたりしますが、遊んでいる間にどんどん曖昧になったりする。いまの世の中もそう。抽的になってしまうかもしれないですけれど、そういうものを感じていただけたらなと。難しい作品ではないはずです」。そして「創り方を変えている訳ではなく基本的には話して創る。話しながら創るスタンスは変わっていない」と明らかにした。

森山は「3人の掛け算の関係が大きく変わる訳ではないと思うのですけれど、3年間経って、3人がそれぞれ経験を積み重ねてまた会ったときに、それぞれが考えていることはもちろん変わってきているはずなので、そういった3人のある種ドキュメントみたいなものは絶対に出てくるのかなと」と分析する。平原は「『談ス』のとき、は楽しかったんですね。話し合いもそうだし、作品ができていくさまもそうだし、全部楽しくて。そういう感覚が戻ってきたのはある。関係性が戻ってきて進んでいる感じは凄い気持ちいいですね」と話す。

「つながり」を求めての全国巡演

談ス・シリーズでは、毎回東京演だけでなく全各地を巡演している。ダンス演としては異例で、演劇方面からみても開催場所は多い方だといえるのでは。大植は各地を周ることについて「いろいろなところで演することによって、新たなつながりみたいなものを共有できる。今後もなるべくしていきたいですし、もちろん海外にも行きたい」と意欲的だ。森山も「ドサ回りしていくなかで『前にも来たあの人たちが来る』という感じで根付いていくというのが面いと思います。地方ではパフォーマンス等を鑑賞する機会が少ないので、そういう機会であると共に『なんか訳の分からないのが、また何かやらかしに来た』みたいな感じで、それを待ってもらえるスタンスになっていくといいなと思ったりしています」と前向きにった。

取材・文=高橋  撮影=高村直希

『談ス』シリーズ第三弾

■構成:大植太郎
■振付・出演:大植太郎 森山未來 平原太郎

 
■日程・会場:
東京中野演:2018年5月15日(火)なかのZEROホール
松本演:2018年5月16日まつもと市民芸術実験劇場
東京町田演:2018年5月19日(土)町田市ホール
新潟演:2018年5月20日(日)新潟市芸術文化会館(りゅーとぴあ)・劇場
埼玉演:2018年5月21日埼玉会館 大ホール
仙台演:2018年5月22日(火)電ホール
札幌演:2018年5月24日(木)わくわくホリデーホール札幌市ホール
名古屋演:2018年5月26日(土)ウインクあいち 大ホール
兵庫演:2018年5月27日(日)兵庫県芸術文化センター阪急ホール
岡山演:2018年5月30日岡山県天神山文化プラザホール
広島演:2018年5月31日(木)JMSアステールプラザ 中ホール
福岡演:2018年6月4日都久志会館
東京(大手町)演:2018年6月7日(木)~6月11日)よみうり大手町ホール

 
(左から)平原慎太郎、大植真太郎、森山未來