ジェノア時代に師事したガスペリーニ監督と対決「全てのチームに足跡を残している」

 ドルトムントは現地時間15日にUEFAヨーロッパリーグ(EL)決勝トーナメント1回戦で、セリエAアタランタと激突する。エースだったガボン代表FWピエール=エメリク・オーバメヤンがアーセナルに移籍するなど苦境のチームにあって、ディフェンスリーダーのギリシャ代表DFソクラティス・パパスタソプーロスがイタリア紙「ガゼッタ・デロ・スポルト」のインタビューでクラブへの愛情や契約延長オファーについて語った。

 パパスタソプーロスはブンデスリーガプレーする以前はセリエAプレー。2008年から2年間ジェノアに所属し、翌年には名門ACミランに期限付き移籍で加入した。イタリアとはゆかりがあり、アタランタ戦はジェノア時代に師事したジャンピエロ・ガスペリーニ監督との対決になる。

「あの時、僕は20歳。ジェノアで多くを学んでいた。ガスペリーニ監督はピッチ上で優秀だった。全てのチームにその足跡を残している。セリエAはテレビでよく見ている。アタランタセリエAの美しいチームとして紹介されている。団結していて、体格の良い選手が揃っているし、フィジカルも強い。サイドには危険な攻撃をする選手もいて、セットプレーは脅威だ。まさに僕がいた時と同じようにね。僕はジェノア1年目のシーズンに2ゴール決めている」

 リーグ戦では3位ながら首位バイエルンとの勝ち点差は19にまで開いている。現実問題としてリーグ優勝の道は険しく、ELはタイトル獲得のチャンスが残る重要な大会になる。

「この試合には多くの“罠”がある。皆、ドルトムントが優位だと言うが、50-50のバランスが取れた試合だと思う。こちらにバランスの針を傾けるために全力で臨む。この対戦を乗り越え、準々決勝に行きたい」

「クラブは契約更新したいと思ってくれている」

 今季はペーター・ボス新監督が不振で解任され、昨年12月にペーター・シュテーガー監督が就任。エースのオーバメヤンが退団するなど、激震のシーズンとなっている。

「開幕7試合で6勝してスタートした。その後怪我人が出て、その影響を受けた。サポーター? 確かに、僕らの強みだ。僕たちの悲劇を理解してくれた。彼らは常に助けてくれる。ホームでのカップ戦決勝でバイエルンに負けても、彼らは拍手してくれる。(僕は)このクラブの(ゲーム)キャプテンであることに誇りに感じているんだ」

 パパスタソプーロスはドルトムントへの愛情を示すとともに、契約延長オファーがあったことを明かしている。

セリエA復帰? ないとは言えない。ボルシアでは居心地がいいんだ。あと1年契約が残っている。クラブは契約を更新したいと思ってくれている。僕はそれでいい。でも、今はシーズンの目標を全力で掴み取りたい。僕の一番の思いは、このユニフォームに全てを捧げて戦うこと。ドルトムントで180試合目になる。それを僕は証明してきたと思う」

 香川真司ら前線のタレントを支えるドルトムント守備陣で、最後の砦として存在感を放つベテランはクラブに忠誠を誓っていた。

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

「多くの罠がある」 ドルトムントDF、“恩師”と激突するELアタランタ戦を警戒