挑戦を続ける、ある男がいる。チャレンジといえば聞こえはいいが、蓋を開けてみると、到底にも真似できないような行動ばかりだ。

【無一文!アメリカ縦断!裏社会! 死と隣り合わせYouTuberジョーの挑戦の画像・動画をすべて見る】

彼の名はCRAZY CHALLENGER・ジョーブログ ジョー。近年のTV番組ではできなくなったに挑戦、達成する様子を、登録者数100万人をえる自身のYouTubeチャンネルで発信。見る人に勇気や感動を与えている。

一文でアメリカヒッチハイク横断縦断北朝鮮やスラムに潜入西成でのホームレス生活──そのチャレンジはとにかくハードでぶっとんでいて、それでいて爽快だ。

そんな彼は3月7日)に、何かにチャレンジしたいすべての人のための本『の高め方』を刊行。CAMPFIREで先行販売を的としたプロジェクトを立ち上げ、すでに標の100万円に対して1000万円をえる額を集めている。


YouTuberをはじめる前から、多くのチャレンジをしてきたと話すジョーさん。一体彼のチャレンジの原動は何なのか、なぜ彼はチャレンジし続けるのだろうか。

取材・文:鈴木 編集:恩田雄多 撮影:市村

広告収入で牛丼1杯食べよう」から始まったYouTuberとしての挑戦

──YouTubeでの動画配信を始めたきっかけを教えてください。

ジョーブログ ジョー(以下、ジョー) 当時はちょうどYouTuberが流行り始めた頃で、はあんまり知らなかったんですけど、東海オンエアとかは好きで見てました。そんなとき、友達から「ジョーは絶対YouTuberになったほうがいい、ジョーの活動を動画にしてアップしていったら、絶対有名になるから!」って言われたのがきっかけです。



ジョー もともとアメリカを横断したりへ行ったり、路上でお金を集めてバーを立ち上げたりしてたんです。でも、そういう活動はたまにブログに書くくらいで、あんまり発信することはなくて。

YouTuberをはじめた当初は、とにかく「広告収入で牛丼1杯食べよう」っていうのを標にしてました。

──「牛丼1杯」を標に2014年からスタートして、ぶっちゃけ今はYouTuberとしてどれくらい稼いでいるんですか?

ジョー そうですねぇ……牛丼で言うたら何年分ですかね。かなりの量になると思いますけど。ざっと計算して、に1万1,000杯くらい。食べるんがすごい大変ですね。

そういう意味じゃ、もう最初の夢はってるんですよ。でも、夢ってえたらすぐ次の夢が生まれるんで、それを1個ずつえていったら今はもうチャンネル登録者数100万人ですもん。最初は「かっこいい自転車の乗り方」っていう動画だったのに(笑)

かっこいい自転車の乗り方。ロードバイク乗り方


──その動画も含めて、最初の3本は今と毛色が違いますよね。その後「アメリカ0円生活」などの企画がはじまってますが、動画におけるチャレンジの方向性が変わったのには何か理由があったんですか?

ジョー 最初の頃は、の中にある「YouTuberの番組」というイメージが抜けてなかったんです。それに当時は動画投稿することの方が大事やなと思って、とにかく更新していきました。

もなかなか視聴回数が上がらない。せやったら、自分やったら何がやりたいか、かつ人ができひんことは何かってことで、一文でアメリカを横断したんです。

これがもう結構な超大作で、個人的にも「この動画は絶対にバズる!」と思ってたんですよ。こんなにも命懸けてるリアルドキュメンタリーないぞと。



ジョー 横断を達成して、かなり手応えのある動画アップしてみたら──チャンネル登録者は300人くらいしか増えてなくて……「ええっ!?」って。「これだけやって300人ちょっとって、もう何したらええんや!」って(笑)

絶対ダメですけど「“に轢かれてみた”とかやらなあかんのか」とか、ちょっと考えましたもん。でも、やっぱり話題になるためには何かコツがあるはずやと。

──自分が懸けた労や努と見合わない結果だったんですね。どうやってコツをつかんでいったんですか?

ジョー とにかくYouTuberの人たちの動画を見倒しました。「なんでこの番組は視聴回数が上がっているのか」──タイトルの付け方、サムネイル画像、編集の仕方、トークの間、効果音をどこのタイミングで入れてるかとか、めちゃめちゃ研究しました。

今はもう、どれだけ見てもらえるかって、企画を立てる時点である程度「この企画やったら絶対視聴回数上がるな」って予想できるようになったし、実際の反も予想と差がなくなってきた。開する頻度や本数も考えて、夏休みや年末年始とか、見る時間が増える時期は本数を増やしています。

だからこそ「視聴回数は伸びなそうだけど、今回はこういうメッセージを伝えたいから撮ろう」とか、動画ごとに考えてつくれるようになりましたね。

スターとの出会い「発信したら夢をつかめる時代がきた」


──現在の方向性を決定づけた出来事を経て、YouTuberとして成功していくわけですけど、徐々に有名になる過程で印に残っていることはありますか?

ジョー ある日、EXILEATSUSHIさんから突然メッセージが来たんですよ動画を観てすごい感銘を受けたと。それで「自分のこれからの活動の糧にしたいと思ってて、もしよければご飯ご一緒させてもらえないですか?」って言うんですよ。

──えっと……ご本人、なんですよね?

ジョー もちろん。ただも「これは絶対、“○○マネージャーをやっている者ですが〜”みたいな迷惑メールや!!」って思いました(笑)

でも、「もし1でも可性があるんやったらお会いしたい!」と。それでご連絡して行ってみたら、本当にそこにいたんですよ、本物が。やっぱりそういう大スターの活動を認めてくれて、かつ「そのまま進んでいけ!」と言ってくれたんが、本当に自信になって。

「自分のやりたいことをそのままやっていいんや」って、自分の中で大きな糧になったんです。以降はさらに「言いたいこと言おう」「やりたいことやろう」と思えましたね。



ジョー 芯みたいなものがよりしっかりしたことで、「亀田毅に勝ったら1,000万円」企画亀田毅さんに出会ったり、「亀田×ジョー プロボクサーへの〜3ヶデビュー戦〜」がはじまったりとか、活動的にも飛躍することができた。

──今まで動画投稿する中で、EXILEATSUSHIさんのような芸人に見られている、という感覚はなかったんですか?

ジョー なかったですね。「どっかのかが見てくれてるんやろうな」くらいの意識で。有名人が番組を見てくれてるなんて思わないですよ。はわりと動画で自分をそのまま出してるんで、それこそ寝癖つけて鼻ほじってたり(笑)。そんなのですら「見てるんや!」みたいな。

でも一方で、そういう世界になったんやなって思いました。自分で発信したら、何か1つの夢が掴める、そういう時代が来たんやなぁと。ほんまに自分自身で実感してます。

──実際にYouTuberとして知名度が上がる中で、「芸人とそんなに変わらないかもしれない」と思うことはありますか?

ジョー ありますあります! 大阪出身で、最近東京に出てきたばっかりなんですけど、芸人の友達と一緒に大阪歩いてたら、の方がかけられるんですよね。

そういうのを体験すると「時代が変わった」ってすごい実感します。やけどもが変装したりなんかしたら、「お前YouTuberやのに変装とかすんなや!」って言われますけど(笑)



──これは視聴者層にも関わってくると思うんですけど、をかけてくるのは若い人が多いんですか?

ジョー YouTuberファンて、小中学生が多いと思うんですけど、の場合は2030代が多いんですよ。イベントだったら4050代の人も結構来てくれます。

昔は「進め! 電波少年」とか、ヒッチハイクで大陸横断したり危険な地域でロケしたり、TV企画をたくさんやってたじゃないですか。「亀田×ジョー プロボクサーへの〜3ヶデビュー戦〜」だって、「ガチンコ・ファイトクラブ」みたいなものに近いですよね。

亀田毅に勝ったら1000万円】亀田さんと本気の死闘をしました。


ジョー 企画は、今はTVじゃなかなかできないものが多いので、かつてそういう番組を見て育った大人が懐かしんでくれているのかなって。

──スラムに潜入したり北朝鮮に行ったり、確かにかつてのバラエティ番組を思い出しそうな企画が多いですね。1つ気になったんですけど、YouTuberとして活動される前から、そういったチャレンジをしていたのはなぜなんでしょうか?

ジョー 子供の頃の体験が大きいですね。その中の1つに、おじいちゃんが亡くなる前にくれた言葉があるんです。それまで褒められたりアドバイスされたりすることはなかったんですけど、亡くなる直前に「自分のやりたいことをそのまま頑れ」って言われて。

小さい頃から、たまたま手に取ったの本に衝撃を受けてに出たくなったり、TVで見たボクシングの試合に憧れてジムに入ったりしてたんですけど、どれも本気でやりはじめる一歩手前ではびびってたんです。

でも、おじいちゃんに言われてからは、人っていつ死ぬかわからんし、やりたいことをどんどんやっていこうと思ったんですよね。新しく本を出すにあたって、そういうバックボーン的な話をめて思い出しました

CRAZY CHALLENGER・ジョーブログ「挑戦のメカニズム」


──その新たに出版される『の高め方』という本は、5年前に自費出版した自伝『ネズミはドブへ飛び込んだ』の訂版と銘打っています。

ジョー 「訂版」とは言いつつも、内容はかなり違います。自費出版した1冊の内容は、幼少期の体験談やYouTuberをはじめる前までにやってた挑戦とか。2冊の『JOE DAYS』は語録集。

そして今回の『の高め方』は、自分の挑戦に対しての思い、なぜ挑戦するのか、悩んだときはどうしてるのかとか、「挑戦のメカニズム」みたいな内容になってます。実は、以前からずっと出したいと思ってたんですけど、チャンネル登録者数100万人という大きめな節を迎えたので、このタイミングで出すことに決めました。

──内容について、ジョーさんの挑戦の原動は多くの現代人の悩みに通じるものだと説明されていますが、具体的にはどういうことですか?

ジョー SNS上やトークイベントで、「なんでそんなに挑戦できるの?」みたいな質問がすごく多いんですよ。それってつまり、への疑問というよりも、みんなが同じようなことで悩んでいるってことですよね。

だから疑問という名の悩みをピックアップして、自分だったらどう解決してチャレンジへの原動しているかっていうことを書いてます。



──ビジネス本という言い方もしていますが、例えばそれは仕事におけるモチベーションに関わってくるからですか?

ジョー そうですね。自分の夢を仕事にしたいって人が多いじゃないですか。だから、みんなが何か奮い立たせるとき、やりたいことを仕事にしたいとき、どう形にしていくかっていう参考になればと。

とはいえ、夢を追うに限らず、どんな仕事にも当てはまることだとは思うんですけどね。そういう意味で“ビジネス本”と言ってます。あとはビジネスコーナーに置かれたいから(笑)。かっこいいし、これまでを知らなかった人にも知ってもらうきっかけにもなるので。



──クラウドファンディングの活用は今回で2度ですけど、使ってみた印を教えてください。

ジョー めちゃめちゃ便利ですよ! 実はクラウドファンディングがなかったときに、同じようなことをやってたんですよ。ちょうど南縦断に行く前なんですけど、必要な費用を用意するために“ヘルプマン”っていうのをよくやってて。

SNSのこと知ってくれてる人や友達、あとはYouTube視聴者の方々に、「に依頼をください」と。額を設定しておいて、依頼を受けたらその人のところに行って何かするんです。庭掃除でも引っ越しの手伝いでも一緒に飲むだけでも、本当になんでもいい。それに対してお礼をもらう。

そういう流れが、クラウドファンディングだと1つのページで全部が詰まってるじゃないですか。

──すべて人だったジョーさんからすると、より便利に感じられそうですね。

ジョー ほんまに画期的ですよ! プロジェクトを立ち上げてリターン設定して、そのつど情報更新するだけで、そのページがずっとプロモーションになってる状態じゃないですか。

プロジェクトに紐づいたTwitterInstagramYouTubeチャンネルURLも貼れる。そしたら、もうファンの人らとか見てくれてる人らがそれらのアカウントにどんどん流れていきますしね。つまり、プロジェクトページから全部がわかる、さらにそれを見た上で支援してくれるんです。

──今回、写真集をはじめとする様々なリターンはどのように設定しているんですか?

ジョー リターンっていうのは、ファンを楽しませられるものじゃないですか。今回だったら本にサインを書いたり、出版イベントの参加権をここだけ限定にしたり、そういうスペシャル感を出せるんですよね。

本を軸にして、どんどん新しいエンターテインメントを生み出せる。ECサイトグッズを販売することもできるけど、プロジェクトと紐づけるものにしたかったので、リターンという形でいろいろなエンタメを用意したという感覚です。

間的に生まれる自分を作品に残していく
──エンターテインメントという意味では、YouTuberによる動画はすでにエンタメジャンルの1つとして確立しつつあります。一方で、2017年炎上によるユニットの解散や活動休止なども立ちました。

最近でも、アメリカYouTuberのローガン・ポールさんが、富士樹海で撮影した動画が問題となり、YouTubeとの提携を解除され、活動を休止しています(編注:後に活動を再開)。

ジョー YouTubeって自由やからこそ、その個人に責任があるわけですけど、かといってかがそれらを管理しているわけでもないんですよ。

だからこそ、インターネットで発信することの責任について、しっかり学ぶ場をつくった方がいい。かを傷つけるだけじゃなくて、適当投稿した動画炎上して、投稿した本人の人生そのものがダメになっちゃうこともある。



──日本でも視聴回数を重視するあまり過動画が増え、良くも悪くも「何でもあり」な状況が議論されることもあります。ジョーさん自身、体当たり的な企画も多いですけど、現在の状況をどのように見ているのでしょうか?

ジョー 簡単な気持ちで真似する人もいますよね。例えばがスラムに行く場合、死にに行くわけじゃないんで、きちんと情報収集して準備した上で行っています。

でも、「ジョーが行ったんやったら行けるぜ」みたい人も出てくるわけですよ。は基本的にテンション高いんで、人よりアホに見られるってのもあるんですけど(笑)。でも本当に、軽い気持ちでやったら笑い事じゃ済まないですからね。

──ジョーさんの中で「こういうことはやらない」というようなボーダーはありますか?

ジョー は自分の挑戦を通じてかに楽しんでもらいたいですし、かが勇気を持ってくれたり感動したりしてくれるっていうのがすごくうれしいんです。

だからかを傷つけることは、絶対にやりたくない。人への文句を言ったり何かをディスったりして視聴回数を伸ばす人もいますけど、もしかしたらそれでかが死ぬ可性だってあるわけじゃないですか。

有名になる、発信するっていうのは、大きな責任が伴うこと。だからは自分が笑ってかを笑わせたいですし、そういうピースでハッピーな、それでいてぶっ飛んだハードチャンネルをやっていきたいんですよね!



──ピースでハッピーでぶっ飛んでてハード……難しそうですけど、そのボーダーに挑戦するというのもジョーさんらしさなのかもしれません。最後に、YouTuberという存在が世間的にも認められつつある中で、将来的に自身がYouTuber像みたいなものはありますか?

ジョー 正直、あんまり考えないようにしていますね。確固たる像を自分の中につくっちゃうと、それに囚われて身動き取れなくなっちゃうような気がするんですよ。

間的に生まれる自分を作品に残していく──という感覚でやってるので、やっぱり同じものはつくりたくないし、常に予想や想像をえていきたい。「YouTuberとしてこうあるべき」みたいな像をつくらない。その方が、自身が面いと感じる自分でいられるのかなと。
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