日本はすっかり中国人に人気の海外旅行先となったが、いまだに一部の中国人は反日感情から抵抗を感じているようだ。中国メディアの快資訊網は12日、日本は旅行に適した場所なのか論考する記事を掲載した。日本や韓国に旅行に行くというと賛否両論の激しい意見が飛び交い、コメント欄が荒れるためで、筆者は個人としての考えを紹介している。

 筆者はまず、日本のことは「好きではない、というよりも嫌いだ」と自身の立場を明らかにした。そのうえで、コメント欄が荒れることについて、「うれしくもあり困惑もする」とした。民族の自尊心が高く歴史を忘れてはいないということでは、うれしく感じるという。一方、少しでも日本のことを良く言うだけで悪く言われることには困惑するのだという。

 さらに、日本旅行に反対する人は主に政治的要因からだというが、筆者は「政治と旅行は切り離して」考えているとした。純粋に日本を旅行先として考えた場合、風景が美しく、建築物を見て唐の文化に思いをはせることができ、安くて良い品を買うのも楽しい経験で、日本の観光業は観光地のアピールが中国よりも上手であることなど、良いところは認めざるを得ないという。

 そのうえ、人によっては日本のアニメなどに強い魅力を感じる人や、批判されているものに却って興味を持つ人もいるため、日本が好きでなくても「日本に行きたくなる」心理があると分析した。

 この筆者の気持ちは、現在の多くの中国人の心理を代弁しているようだ。他人の目もあるため、よほどのことでもなければ「日本が大好き」とは公言しにくいが、かといって日本を憎むほどではなく、政治は政治、旅行は旅行と切り離す理性的な人が増えてきていると言えるのではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

日本は「好きではない、というより嫌いだ」、だが旅行には行きたいんだ=中国